追いかけ続けて40年 日本車の走りはいまだにドイツ車より劣っているのか?

追いかけ続けて40年 日本車の走りはいまだにドイツ車より劣っているのか?

 日本車はアメ車が隆盛を誇っている時にはアメ車を追いかけ、結果的に追い越した。そして、日本メーカーが次なるターゲットとしたのが欧州車で、ドイツ車の堅牢な走りを追い続けてきている。

 日本車の進化は目覚ましいが、いまだに走りはドイツ車よりも劣っているのだろうか? これは永遠のテーマともいえる、非常に気になる問題だ。

 日本車の走行性能、ハンドリングなどの現状と、ドイツ車に比べてどうなのかという点について、松田秀士氏が考察する。

文/松田秀士、写真/TOYOTA、HONDA、LEXUS、BMW、AUDI、平野学、奥隅圭之、池之平昌信、佐藤正勝、平野陽、ベストカーWeb編集部

【画像ギャラリー】ビッグマイチェンで大幅進化!! 新型ISはミドルクラスFRセダンの世界的なベンチマークになった!!


モータースポーツ界での日独の力関係

WECで新たにはじまるトップカテゴリー、ハイパーカークラスに参戦するトヨタのニューマシンGR010 HYBRID。ル・マン4連覇を懸け新たな挑戦が幕を開ける
WECで新たにはじまるトップカテゴリー、ハイパーカークラスに参戦するトヨタのニューマシンGR010 HYBRID。ル・マン4連覇を懸け新たな挑戦が幕を開ける

「ウチが走りでベンチマークにしているのはBMWです」、「走りは欧州車にかなり近づいたのではないかと」この手の言葉、試乗会でよく耳にしたセリフだ。

 日本の自動車メーカーは欧州車、その中でも特にドイツ車を追いかけて成長してきたようだ。その姿勢は現在も変わらない。

 筆者は長い間、自動車レースに携わってきているが、走り=レースと仮定すれば思い起こす限りやはりドイツ車の優位性が高い。これは日本車に対してというだけでなく、世界を相手にドイツ車はレースでも強いのだ。

 現在でもF1GPでトップはメルセデスだし、ル・マン24時間ではアウディやポルシェが常勝メーカーだった。現在、ル・マンではドイツメーカーが撤退してトヨタが常勝メーカーとなっている。

 ドイツメーカーが撤退した理由のひとつにトヨタに負かされそうになったから、という声も聞こえていた。

 さらにF1GPで常勝メルセデスと互角の勝負をするようになったホンダがある。

惜しくも2021年シーズンでF1活動を終了するホンダ。最後のシーズンはレッドブルの総合優勝と、アルファタウリの角田裕毅から目が離せない
惜しくも2021年シーズンでF1活動を終了するホンダ。最後のシーズンはレッドブルの総合優勝と、アルファタウリの角田裕毅から目が離せない

 どうやら日本車はドイツ車に追い付いたのではないだろうか? もしかすると、もう越えているのではないだろうか? と思うことさえあるのだが、もちろんレースで互角あるいは越えたからといって市販車も同じであるとは限らない。本当のところどうなのか? ということを考えてみようと思う。

次ページは : FF車の走りこそ日本車の真骨頂

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

新型プレリュード仮想カタログほか、スポーツカー好き大歓喜情報満載!ベストカー12月10日号発売中!!

新型プレリュード仮想カタログほか、スポーツカー好き大歓喜情報満載!ベストカー12月10日号発売中!!

 ベストカーWebをご覧の皆さま、ちわっす! 愛車がどれだけ部品を交換してもグズり続けて悲しみの編集…