デザインも先進的にブラッシュアップ! EV化で復活するあの名車たち3選

デザインも先進的にブラッシュアップ! EV化で復活するあの名車たち3選

 環境対応によるEV化が急速に進んでいることもあり、海外メーカーでは「ブランド戦略の再構築」、「EVにすれば燃費規制を気にしなくいい」、「EV化がそのクルマの性格に有利」といった理由で、EVとすることで過去の名車を復活させる例が出てきている。

 当記事ではそんなクルマたちをピックアップしてみた。

文/永田恵一
写真/RENAULT、GMC、VW

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■ルノー『5(サンク)』→ ルノー『5 プロトタイプ』

●往年のルノー 5はどんなクルマだった?

 フランス本国では1970年代から1980年代にかけて二世代に渡って生産された『5』は、ヨーロッパでいうBセグメント、現在の日本車でいえばトヨタヤリスに相当するド真ん中のコンパクトカーだった。

 1972年に登場した初代モデルは1990年代後半に日本で放送されたドラマ「ビーチボーイズ」に使われた『4(キャトル)』をベースにしたコンパクトカーで、駆動方式はFFながら前からトランスミッション&デファレンシャル、エンジンの順に配置されるというRRの構造をそのままフロントに移動したような珍しいレイアウトだった。

『ルノー・5(サンク)』。RRだった『4CV』の駆動系が源流にあるため、現在では見ない特殊な駆動系レイアウトになった
『ルノー・5(サンク)』。RRだった『4CV』の駆動系が源流にあるため、現在では見ない特殊な駆動系レイアウトになった

 標準モデルに関してはレイアウト以外ボクシーなスタイルなど、オーソドックスなコンパクトカーだったが、ヨーロッパでは長らくベストセラーカーの座に君臨。また初代5はスポーツモデルの『アルピーヌ』や『アルピーヌターボ』、当時のWRCのトップカテゴリーだったグループ4参戦のためのホモロゲーションモデルとなる、エンジンをミッドに搭載した5ターボといったバリエーションも豊富だった。

『5』は、1984年にエンジン横置きのFFレイアウトとなった以外はキープコンセプトで2代目モデルに移行。ロールは大きいものの、決してタイヤが路面から離れることなく安心して運転できる点やしなやかな乗り心地など、いかにもフランス車らしいクルマだった。

 また2代目『5』も1.7Lエンジンの搭載による余裕ある動力性能に加え、レザーシートなどを持つラグジュアリーな「バカラ」やスポーツモデルの「GTターボ」、ボディ後半を全高の高いボックス型とし積載性を高めた「エクスプレス」など、豊富なバリエーションを設定していた。

 5は1990年に、ルノーが車名を数字から単語に変更し始めたためクリオ(日本名ルーテシア)に車名を変え、フランス本国での生産を終了した。

●復活する5はどんなクルマになる?

 ルノーは2021年1月14日に「RENAULUTION(ルノリューション)」と呼ぶ、2025年までに7台のEVと7台のハイブリッドカーの投入を中心とした中期経営計画を発表し、その中でEVという形での5の復活が明言された。

ヘッドライト周辺のセクションとCピラー近辺のラインが『5』との繋がりを感じさせるコンセプトカー
ヘッドライト周辺のセクションとCピラー近辺のラインが『5』との繋がりを感じさせるコンセプトカー

 この発表では復活する『5』のコンセプトカーも披露され、そのデザインはリアのドアハンドルを隠した5ドアハッチバックと思われる点など「新しいけどかつての『5』を思い出させる」という絶妙なものである。

 クルマ自体の詳細はEVということしか明らかにされておらず、FFレイアウトと思われるものの、プラットホームやモーター&バッテリーのサイズなどは不明だ。それだけに想像も膨らませながら、市販車の登場を楽しみに待ちたいところだ。

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