北米レクサスが遊び心ありすぎのISを生み出した!! まさかの動くゲームセンター!?

まさかの動くゲームセンターに!? 北米レクサスが遊び心ありすぎのISを生み出した!!

 携帯型ゲーム機やスマートフォンの普及により、如何なる場所でもゲームが楽しめるようになった昨今、e-SPORTやゲーム配信などのプレイヤー以外の新たな楽しみ方も生まれている。しかし、移動するゲーム空間はなかったのでは!?

 なんと高級車ブランド「レクサス」が、ゲーム専用のクルマを開発したという。一体どのようなクルマなのだろうか。

文/大音安弘
写真/LEXUS

【画像ギャラリー】『ゲーマーズIS』の写真をチェックしてサイバースペースへダイブ!!


■IS 350Fスポーツ改「ゲーマーズIS」とは?

 米国レクサスが2021年2月18日に公開したのは、究極のゲームスペースとなるクルマ、その名も『ゲーマーズIS』だ。これは、ライブ配信プラットフォーム「Twich」とのコラボレーションより生まれたものだ。その仕様の決定には、人気女性ストリーマー「Fuslie」主催のライブストリームが活用され、55万4000人以上の視聴者し、ゲーミングカーに求める機能について意見が集められたという。そのアイデアの中で、人気の高いものが、実際に「ゲーマーズIS」に取り入れられた。

 ベースとなったのは、2020年にビッグマイナーチェンジを実施したレクサスのコンパクトセダン「IS」で、その高い運動性能とスポーティなデザインを象徴する上級グレード「IS 350Fスポーツ」が使用されている。このゲームビークルの制作には、カスタマイズ車製作を専門とする「SCPS」に協力を依頼。このプロジェクトには、デザイナーや職人、コンピューター技術者などのさまざまな専門家が20人も参加。コンセプト作成から公開までに要した時間は、5カ月という。

■非日常的、サイバー空間なインテリア!!

 では、ゲーマーズISの仕様を見ていこう。マッドなラッピングが施された外観は、スポーティでありながら、複雑な模様が散りばめられた独特なスタイル。まるで映画「マトリックス」で表現されたデジタル世界を彷彿させる。ただ基本的なフォルムは、Fスポーツのままのようだ。

レクサスIS 350Fスポーツ改「ゲーマーズIS」 マッドなラッピングが施された外観

 しかし、そのインテリアは劇的な変化を見せる。ルーフライナーには、六角形と三角形を組み合わせた幾何学模様のライティングを装備。車内をブルーとピンクで怪しく照らし出す。さらにドアパネルに加え、シートのパイピングの一部にもアンビエントライト機能を追加。ゲーム空間というよりも、ややクラブ的な雰囲気にも思える作り込みだが、これは日本のポップアートにフォーカスした「NEON TOKYO」スタイルというデザイン。

 アンケートに回答したTwich視聴者の55%が、この仕様を支持したもの。デザインのイメージを解説すると、幾何学模様は雨粒を表現しており、プログラムで内蔵するLEDをコントロール。小雨の中の夜の東京を駆け抜けるような演出を行うという。その臨場感を高めるべく、またリヤウィンドウ部のスクリーンには、アニメーションの背景を映すこともできる仕掛けだ。

小雨の中の夜の東京をドライブしているような演出で製作された室内空間

 この選択には、デジタル的なデザインを重視しながらも、レクサスが日本の高級車と認識されていることも感じるところだ。

 ダッシュボードに目を移すと、助手席に、大型の湾曲したゲーミングモニターを装備。つまりゲーミングISの主役は、助手席なのだ。

 モニターの下には、格納式キーボートとマウス、ゲーミングコントローラーの格納ユニットがあり、キーボートとマウスを引き出すことで使用できる。助手席側シートには、ゲームのフィードバックを体感できるユニットが搭載されており、よりゲームの世界に浸ることができる仕組みだ。

助手席から見渡した室内空間。湾曲したディスプレイとキーボードが装備される(画面はどう見てもWindows10)

 しかも長期戦に備えてか、センターコンソールには、「ゲーム フューエル」を収めたクーラーボックスが収まる。要するに、ゲーム中のプレイヤーの水分補給のために、冷蔵庫があるのだ。ちなみに、そのドリンクについてもアンケートが実施されたが、全体の61%がコーヒーを選択。結構、遊びというよりも戦いという雰囲気が漂う。もし日本でアンケートを行ったら、エナジードリンクを選ぶ人も多そうだ。

 ゲーマーズISの心臓部となるゲーミングPCの本体は、トランクに内蔵。ライティング機能が備わるので、一見、ウーハーボックスも見えるユニークなデザインだ。ゲーム中は、トランクを開放し、冷却効率を高める狙いもあるのだろう。ただ高性能なPCを守るためにも、荷物を収めることはできなそうだ。

AMD製CPUとMSI Geforceを搭載したゲーミングPCがトランクに設置される

 クルマをゲームセンターにしてしまうという、なんとも大胆な発想は、人々の好奇心が旺盛で、最先端のIT技術を誇るアメリカらしいアイデアだ。ただスポーツセダンの疲れにくい着座姿勢と長時間同じ姿勢で操作を行うゲーマーとの親和性は、結構、高いのかもしれない。

 愛車の新型ISをゲームスペースに変えてしまおうという大胆なユーザーはいないだろうが、このゲーマーズISに刺激され、SUVやミニバンなど後席空間にゆとりのあるクルマで、ゲーム専用車の作成してしまうユーザーも現れるかもしれない。

【画像ギャラリー】『ゲーマーズIS』の写真をチェックしてサイバースペースへダイブ!!