昨年10月にデビューし、多くの自動車評論家から高い評価を集めている新型レヴォーグ。もともとレヴォーグはスバルの中核モデルの一台でもあるため、新規での購入や、旧型からの乗り換えなどを検討している人も多いことだろう。
そんな注目車をいち早く購入した自動車評論家が橋本洋平氏だ。
昨年11月末に納車されてから、実際に足として使ってみてわかったレヴォーグの実力とは? その満足している点から不満な点まで橋本氏に言及してもらった。
文/橋本洋平
写真/ベストカー編集部
■クルマそのもの出来が抜群によかったのが購入の決め手!
「すべての移動を感動に変えるクルマ」というキャッチフレーズが付けられた新型レヴォーグ。僕がそれを買おうと決めたのは、まだその言葉を聞く前の昨年8月。主に新世代の運転支援システムであるアイサイトXを取材するために試乗したのがきっかけだった。
地図とGPS、そしてクルマに備えられたカメラやレーダーが得た情報を基に、確実に運転を支援してくれるアイサイトXの仕上がりにはたしかに驚いたのだが、個人的に突き刺さったのはクルマそのものの仕上がりが抜群によかったことだ。
フルインナーフレーム構造を採用した強固なボディ、2ピニオンの電動パワーステアリング、そして電子制御ダンパーシステムの仕上がりもなかなか。
よく出来たクルマは少し動かしただけでそのよさがわかると言われているが、新型レヴォーグはまさにそれ。帰宅後家族会議を早々に済ませ、予約開始直後にオーダーを入れ、昨年11月末に我が家にSTI Sport EXがやってきた。
■乗り心地がよくて、動力性能も充分すぎるほど
惚れ込んで購入に至ったのだから、話半分かできれば八割くらいで聞いて欲しいのだが、やっぱり新型レヴォーグは走り出した瞬間からいつも心地よい。
全幅1795mmに抑えられたことで、都心の裏路地でも扱いやすいし、コンフォートモードにすれば、電子制御ダンパーによって減衰力が緩められ、低速域の乗り心地はかなりマイルドだから、マンホールの乗り越しだってしなやか。ホント、表通りに出るまでが最高に気持ちいい!
コンフォートモードではステアリングがかなり軽くなるが、それでも路面の情報を感じ取りやすく仕上がっているからやっぱり素晴らしい! 目がハートすぎるかもしれないが、これが本気で心の中で思っていることなのだ。さすが、すべての移動を感動に変えるクルマ!
動力性能は充分すぎるくらい。新たな1.8Lエンジンは、スタンディングスタートからのトルクがきちんと出ており、力不足を感じるようなことはない。
CVTは発進時直後のラバーバンドフィールがあるが、それ以降はリニアさを増した感覚があってグッド。高速巡行でもワインディングを走っても、公道の流れをリードしすぎてしまいそうで自制心を持たねばならないほど。
もちろん、先代にあった2.0Lエンジンほどではないが、これくらい走れば充分では? というのが正直な感想だ。後にハイパワーバージョンが出るとの噂があるが、それが出たとしても後悔するようなことはないだろう。
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