■「隣町のべっぴんさん」 ジャガーI-PACE [予想価格:1300万円]
そのジャガー初のEV SUVがI-PACE。相当美しく仕上がっている。2019年前半の日本導入を発表しており、テスラモデルX並みの1000万円オーバーは確実だが、話題性は充分。
「ジャガーさんの祖国イギリスの“EVしか作れね〜ぜ政策”にのっとったクルマの一台だろうけど、細かい戦略は抜きにクルマを楽しもうぜとオイラは言いたいわけよ。
でもこのSUV、隣町の花恵のようにべっぴんさんだね〜。環境にいいだけにECOひいきしたくなるよ。うまいね〜、どうにも〜」
さ、次にいってみよ。
【こんなSUVなのです】
■レンジローバー ヴェラール 「あんた、えげれす製だって?」 [699万〜1526万円]
英国伝統を紡ぐSUVといえばランドローバーだが、去年登場の最新モデルがこちら。この佇まい、国産車が逆立ちしても醸せない存在感があり、我々庶民はため息をつくことしかできないですよね。
「ダメだよ〜、ため息ついちゃ。幸せが逃げるだろ。デザインは“クリーンでエレガント、コンテンポラリーで独創的”と語ってるけど、てやんでぃ。コンテンポラリーってアンポンタンの親戚だろ、きっと。でもインパネデザインはいいじゃねーか、悔しいけどスタイリッシュ」
カタカナ言葉も板についてきた江戸っ子おやじ。
【こんなSUVなのです】
■「安全技術には脱帽だよ」 ボルボXC90 [774万〜1299万円]
ボルボSUVの最高峰。風格があり、世界最先端をゆくボルボ真骨頂の安全性能は誰もが認めるところ。
「世界が認めても俺は認めね〜よ、最上級が約1300万円ということを。多くの庶民が使ってこその先進安全性能だと思うわけよ。どこかのすっとこどっこい野郎がいきなり道に飛び出してきても、ボルボなら安心だからな」と褒めてます。
【こんなSUVなのです】
新プラットフォームで新星ボルボを打ち出したSUV。PHVモデルもある。2Lガソリン車は最高出力/最大トルク:320ps/40.1kgm
■「正直……欲しいよ(笑)」 ポルシェ・カイエン [976万〜1855万円]
最後は欧州ブランドSUVの先駆者といえるカイエン。
「30代でスーパーカーブームを体験したオイラにとっちゃ、ポルシェは特別な存在。だからカイエンが登場した時“ポルシェがSUVを出しちゃイカンエン”と思ったよ。でも乗るとポルシェDNAが充満。欲しいかって? あたぼうよ(当たり前よ)」
【こんなSUVなのです】
ラグジュアリースポーツSUVの先鋒的モデル。4L、V8エンジンの最高出力/最大トルク:520ps/76.5kgmで、0〜100km/h加速は4.1秒!
思う存分言い放ち、スッキリした様子の江戸っ子。皆さまにもお目汚し失礼しました〜〜〜!
【番外コラム】次々誕生する「超高額SUV」。世界の金持ちが求めているから仕方ないことなの?
(TXET:岡本幸一郎)
そもそも現在にいたる世界的なSUVブームに火をつけたのは、プレミアムブランドと呼ばれるメーカーたち。
世の中ますます格差が開いて、貧しい人が減らないいっぽうで富裕層は増える。クルマ選びにもこだわる彼らは、便利に使えるスペシャルティカーとしてSUVを選ぶようになり、その際ブランド力の高いメーカーが好まれたのはごく自然な流れ。
近年プレミアムブランドが一様にSUVのラインアップ充実を図っているのも、それだけマーケットがあるからに違いない。
さらに、これまでSUVを手がけたことのなかったスポーツカーメーカーや超高級ブランドまでもが続々とSUVに参入しているのも、やはり〝売れる〟からにほかならない。超富裕層をターゲットに。
いまや名だたるブランドの大半がどこかの傘下に収まっているわけだが、グループ内でプラットフォームやパワートレインを調達して、それっぽいデザインにして売り出せば、「欲しい!」と思う人が大勢いることは、最近の例を見ても明らか。
それにSUVというのは、土台を用意できれば比較的簡単につくれることも好都合で、ブランドを活用して効率よく商売ができるというわけ。
日本にいると超高価なSUVを買う人なんてそんなにいるのか? という気もするところだが、例えば中国や中東に行くと、高価でもそれに見合う価値があれば売れるという現実を目の当たりにする。
コメント
コメントの使い方