夏の車内温度上昇に注意 車内は70℃超の熱地獄に


5月下旬ながらすでに全国各地で最高気温25℃以上の夏日が度々記録されている。夏本番が近づくにつれ、危険性が高まるクルマの車内温度上昇。当記事では、過去に炎天下で実験した車内温度上昇のデータなどを交え、夏場クルマに乗る際の注意や対策を紹介する。晴れた暑い日の車内温度は予想以上に上昇している。真夏はもちろん、5月下旬の夏日でも油断できない。

文:永田恵一/写真:編集部


黒い車は最大で70℃超の車内温度に!

こちらはボンネットの温度測定実験時のもの。ボディカラーによっても温度は異なり、特に黒系の車は高温となる
こちらはボンネットの温度測定実験時のもの(外気温は約35℃)。ボディカラーによっても温度は異なり、特に黒系の車は高温となる

まずは夏場の炎天下に放置した車内温度について。2016年7月に日本屈指の暑さを誇る埼玉県熊谷市で気温33~36℃というなか、計測した際の例でみていこう。

この実験では、白と黒のボディの4ドアセダンを使ったのだが、結果は車内温度36℃からスタートし、たった30分で白いボディが59℃、黒いボディが64℃に上昇。

実験を終えた2時間後には白いボディ63℃、黒いボディ70℃まで車内温度は上昇した。

60℃という温度は低温サウナほどの暑さで、炎天下の中で、その温度になってしまうのだから、暑さが尋常でないことは容易に想像できる。

【図】黒いボディカラー(ギャランフォルティス)と白いボディカラー(アリオン)による車内温度の違い
【図】黒いボディカラー(ギャランフォルティス)と白いボディカラー(アリオン)による車内温度の違い

続いて、炎天下に駐車した車に人間がいた際の具体的な人体への影響や危険性を挙げてみよう。

1つ目は気温約34℃、車内温度約51℃の車内で、編集部員が実験を行った時のこと(ドアロックはせず、万一のためすぐ助け出せる状態で実験)。

結果は、体を冷やすため汗が止まることなく、5分と我慢できず。炎天下の車外が涼しく感じたほどだった。

また、その際の熱中症指数は危険レベルの34~35℃を指していた(31℃以上で危険レベル)。その中に誰かを残したまま車を離れたとし、仮にエアコンが切れてしまったら……。それが、体温調節機能の未発達な子供や加齢で低下している高齢者だったらと思うと、ゾッとする(それ以前に子供の車内放置は一酸化炭素中毒や何らかの事情で車が動く危険があり、絶対にしてはいけない)。

エアコンが付いていても子供の車内放置は厳禁

余談になるが、あるパチンコチェーンでは、子供の車内放置防止に加え、「状況によっては子供の救出のため、ガラスを割ることがあります」と書いたポスターを掲示することがあるそうだが、もっともな啓蒙だと思う。

余談ついでで言えば、ホンダのN-BOXとステップワゴン(現行車)のスタートボタンは、オフの方は固いように感じる。

筆者個人は、これを「いくら啓蒙しても『エアコンをつけているから子供を車内放置しても大丈夫』という事故に対して、最後の砦としてオフスイッチを固くして、エンジン・エアコンが止まりにくくし、事故防止につなげたい」というホンダの気遣いと解釈している。

いずれにせよ子供の車内放置はしないよう、声を大にしたい。

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