■「オール新明和」製で市場ニーズにマッチする走行性能と積載量を実現! 新明和工業のGVW36t級ダンプトレーラ「TSD280-1T」
新明和工業は昨年4月、GVW36t級ダンプトレーラの新モデル「TSD280-1T(GVW36t/最大積載量 約28500kg)」を発売した。
新モデルは「2017NEW環境展」に参考出品した「テレスコ式ダンプトレーラ」をブラッシュアップしたもの。テレスコピックシリンダー、ハーフパイプ形状ボディを専用設計のトレーラシャシーに組み合わせ、走行性能と積載量を両立したのがポイントだ。
参考出品のテレスコ式ダンプトレーラは最大積載量28t弱だったが、ユーザーから「もっと積載量がほしい」「エアサス・リフトアクスルを付けてほしい」という要望が寄せられていた。そこで今回は「さらなる軽量化」「エアサス・リフトアクスルの採用」を重点テーマに開発したという。
テレスコピックシリンダーはグループ会社のタイ新明和製。他社製シリンダーを品質面で上回ることを目指し、独自のカスタムを施した日本専用品で、オイル漏れを防ぐため全段クロムメッキ処理を施して耐久性を高めている。
ハーフパイプ形状ボディは自社製で、耐摩耗鋼板「HARDOX」を採用。フロア~サイドにかけて折曲を入れて剛性アップを図るいっぽう、補強フレームやクロスメンバーを廃して軽量化と低床化を実現。排出時の安全性向上も同時に図った。
トレーラシャシーはグループ会社の東邦車両と共同開発したもの。ごつい平床トレーラ用をベースに、フレームの板厚と断面高を最適化して軽量化したもので、低床化により走行安定性も向上しているという。
足回りは軽量化を優先してSAFホランド社製のエアサス・リフトアクスル・ワイドシングル車軸を採用するが、自動シート用モーターは自社開発品を採用。グループ企業の連携を活かして「オール新明和」で開発した新モデルは市場の注目を集めそうだ。
■独自の曲げ構造ボディを新開発フレームに搭載し積載量アップと走行安定性を両立! 極東開発工業の新型「土砂ダンプトレーラ(リンク式・GVW36t)KD30-69A」
極東開発工業は昨年5月、新型「土砂ダンプトレーラ(リンク式・GVW36t)」を開発し、「KD30-69A(GVW36t/最大積載量 約27500kg)」として発売した。
新型は、耐摩耗鋼板を採用した曲げ構造ボディを、専用段付きトレーラシャシーと組み合わせ、積載量アップと走行安定性アップを両立。ダンプ機構や足回りはオーソドックスな仕様とし、ワンスペックによる短納期もアピールする。
新型ダンプトレーラの開発は、営業部門から「他社と比べてボディの地上高が高い」という声が上がってきたのがきっかけでスタート。実際のボディ地上高に大きな差はなかったが、「高く見える」ことがわかり、「ならば見た目も数値も他社より低くしよう」と開発に臨んだという。
ボディは単車のダンプで好評の耐摩耗鋼板「HARDOX」をダンプトレーラに初採用。同社初の曲げ構造の採用によるスチフナレス化とあわせ、従来モデルに対し1400kgの積載量アップを果たしている。
トレーラシャシーはグループ会社の日本トレクスと共同開発した専用段付フレームを採用。ロングボディ用を短尺化し、コンパクトでパワフルな構内専用車用のダンプ装置の流用などで架装レイアウトを最適化するとともに従来比100mmの低床化を実現した。
足回りはリーフサス・ダブルタイヤのオーソドックスな仕様を採用。ダンプ装置も一般的なホイスト式だが、エアサス仕様やテレスコ式ダンプ装置の設定も検討中。当面はワンスペックでの販売となるが、そのぶん短納期で販売可能な点をアピールしていくという。
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