名門クラウンが大苦戦 歴代となにが違う? 15代目の失速と今後とは

■ポルシェはSUVが売れ筋だからクラウンにも勝機あり

走りの質感は非常に高いクラウン。すばらしい要素をどう生かすかトヨタのかじ取りも気になるところ
走りの質感は非常に高いクラウン。すばらしい要素をどう生かすかトヨタのかじ取りも気になるところ

 走りの実力は高いレベルにあると思う。エンジンはいずれも軽快に回り、ハイブリッド車は燃費も良好だ。また、ハンドリングは洗練度を高め、懐の深い走りを見せつける。

 確かにセダン需要は減っているが、車格に見合った大人のデザインなら、これほどの落ち込みは見せなかったはずだ。5代目のレガシィと同じ失敗をクラウンは演じてしまった。

 富裕層の生活の形態やユーザーの嗜好が変わってきている。

 だから4月の上海ショーに参考出品したクロスオーバーSUVのクラウンクルーガーやVIPカーの味わいを加味したミニバンのクラウンヴェルファイアを加えるのもアリだと思う。新しいファン層を獲得できるだろう。

かつては911を主流にボクスター、ケイマンなどスポーツ系車種だけで生きてきたポルシェ。いまや売れ筋はSUVなのだ
かつては911を主流にボクスター、ケイマンなどスポーツ系車種だけで生きてきたポルシェ。いまや売れ筋はSUVなのだ

 ポルシェだって、現在の売れ筋はカイエンであり、パナメーラなのだ。だが、クラウンの場合、派生モデルはもう一本の柱とみられるだろう。

 セダンに未練を残すファンも多いから、屋台骨のセダンのテコ入れを急いだ方がいい。メカニズムもデザインも魅力的なセダンが登場すれば、クラウンはこれからも生き延びられるはずである。

【画像ギャラリー】いつかはクラウン……高級車の代名詞だった歴代クラウンを見る!!

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

不死鳥のごとく蘇る! トヨタS-FR開発計画は再開していた! ドリキンこそレジェンドの土屋圭市さんがトヨタのネオクラシックを一気試乗! GWをより楽しく過ごす情報も満載なベストカー5月26日号、堂々発売中!