セレナ、N-BOX、プリウス…あの絶賛車の【それでも弱点】を挙げる6選

セレナ、N-BOX、プリウス…あの絶賛車の【それでも弱点】を挙げる6選

 車は高価な買い物だ。だからこそ、真剣に購入を検討している車であればあるほど、良い部分だけでなく、ネックとなる欠点も知っておきたいもの。本記事では直近で特に評価の高い6台のモデルを紹介する。それゆえ語られることが少ないネガも含め、車選びの判断材料にしてほしい。

文:渡辺陽一郎/写真:編集部


セレナ e-POWERはシートアレンジに制約

ノートに続く第2弾として2018年3月1日に発売されたセレナe-POWER。価格は最も安いグレードで296万8620円から
ノートに続く第2弾として2018年3月1日に発売されたセレナe-POWER。価格は最も安いグレードで296万8620円から

 S(スマートシンプル)ハイブリッドを搭載したセレナでは、多彩なシートアレンジが特徴だ。2列目の中央部分を1列目の間までスライドさせ、収納設備として使える。

 ところが同じセレナでも、e-POWERではこの機能が省かれてしまう。前席の下に駆動用リチウムイオン電池が搭載され、1/2列目の間に長いスライド機能を装着できないためだ。

 そうなるとe-POWERでは2列目を横長のベンチシートにする必要がなくなり、人気の高いセパレートタイプのキャプテンシートに変更した。それでも多彩なシートアレンジはセレナの特徴だから、これが省かれたのはセレナe-POWERの欠点になる。

 Sハイブリッドを含めたセレナ全体の欠点には、3列目シートの剛性不足がある。3列目に乗員が座った状態で車体が揺すられると、3列目の脚の部分が不自然な動きをする。乗員が着座姿勢を変えただけでも、ユラユラと揺れることがある。

 車両の基本設計では、ライバル車のトヨタ ヴォクシー/ノア/エスクァイア、ホンダ ステップワゴンに比べて床が70mmほど高く、乗降用のステップを介して乗り降りする。乗降性が悪く、高重心になるから走行安定性と操舵感にも良くない影響を与えている。

 装備では運転支援の機能は充実するが、緊急自動ブレーキを作動できる安全装備は、作動速度の上限が80km/hに限られてしまう。

 高速道路での安全性を考えると、車両に対しては、100km/hまで対応して欲しい。

大人気N-BOXは標準エンジンがパワー不足

2017
2017年8月に登場した新型N-BOX。標準車とカスタム双方にNAエンジンとターボエンジンをそれぞれ設定。2代目となった現行型も、依然日本一の販売台数をキープし続けている

 自然吸気のノーマルエンジンでは、実用回転域の駆動力が不足する。車重は標準ボディの「G・Lホンダセンシング」でも890kgで、市街地の運転感覚を左右する最大トルクは6.6kgm/4800回転にとどまるからだ。

 先代型に比べると改善されたが、依然としてボディは重く、実用回転域のトルクも足りない。

 不満を感じた時はターボを検討したい。最大トルクは10.6kgm/2600回転に高まるから、ノーマルエンジンの1.6倍に増強され、発生回転数は実用域に設定される。

 ノーマルエンジンに比べると運転がしやすく、JC08モード燃費は25.6km/Lだから、約5%しか悪化しない。

 しかも、ターボの価格換算額は、装備の違いを補正すると約5万円に収まる。この優れたターボに比べると、ノーマルエンジンは不満が多い。

 内装では、メーターをインパネ最上部の奥まった位置に装着した。メーターを見る時の視線と目の焦点移動は小さいが、小柄なドライバーが座ると圧迫感が生じやすい。

 収納設備では、ポケット類は豊富だが、フタの付いたボックスは少ない。また、荷室の開口部は広いが、リヤゲートの上下寸法も長くなるため、開閉時には後方への張り出しが大きい。縦列駐車をしている時などは、リヤゲートを開閉しにくい。

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