セレナ、N-BOX、プリウス…あの絶賛車の【それでも弱点】を挙げる6選

ボルボ XC40はサイズの割に扱いにくい

近年、甚く好評のボルボのなかで日本でも扱いやすいサイズのSUV,
近年、甚く好評のボルボにあって日本でも扱いやすいサイズのSUV、XC40。全長×全幅×全高は4425×1875×1660mmというサイズ。エンジンは2L直4ターボを基本とする

 全長は4425mmだから、SUVではコンパクトとミドルサイズの中間だが、全幅は1875mmとワイドだ。最小回転半径も5.7mと大回りで、ボディがせっかく短いのに、街中で運転しにくい。

 しかも、着座位置に対してサイドウインドウの下端が高いから、車両に潜り込んだ印象になる。外観を水平基調で仕上げた割には、周囲の死角が大きく、さらに運転がしにくくなる。

 後席側のサイドウインドウは後端部分を切り上げた形状で、ボディ後端のピラー(柱)も太い。従って斜め後方の視界も悪く、購入するなら縦列駐車などを試したい。

 後席の頭上と足元の空間はさほど狭くないが、座面は短いから、大腿部の支え方が不満だ。座面の柔軟性も不足して、やや平板に感じる。後席の使用頻度が高いユーザーは、居住性を確認したい。

 このほかタッチスクリーン式の9インチセンターディスプレイは、慣れないと操作しにくい。

人気HV、アクアは室内空間の狭さがネック

普通乗用車の2017年度累計販売台数では、ノートに次いで3位の12万8899台を販売したアクア。売り上げは文句なしの人気車だ
普通乗用車の2017年度累計販売台数では、ノートに次いで3位の12万8899台を販売したアクア。売り上げは文句なしの人気車だ

 全高が1455mmと低く、後ろに向けて天井を下降させたから、特に後席が窮屈だ。着座位置も低く、膝が持ち上がる。

 身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシ1つ半だから、フィットの2つ半に比べると大幅に狭い。

 足元が狭めで着座位置も低めだから、乗り降りもしにくい。3~4名で乗車するユーザーは、後席の居住性と乗降性に注意したい。

 積載性も不満だ。天井が下降しているから、荷室高が不足した。後席のアレンジも単純で、背もたれを前方に倒すだけだから、広げた荷室の床に段差ができる。

 走りに関連した機能では、発売当初に比べて改善を受けたものの、今でも乗り心地が硬い。足まわりの動きに、もう少し柔軟性が欲しい。

 サイドウインドウの下端を後ろへ持ち上げて、ボディ後端のピラーが太いから、斜め後ろの視界も悪い。

CX-5は安定性と2Lエンジンの割高感に注意

評判の良いマツダ車のなかで人気のSUVとして好調な販売成績を誇るCX-5。決算期の2018年3月には大台目前の9289台を売り上げた
評判の良いマツダ車のなかで人気のSUVとして好調な販売成績を誇るCX-5。決算期の2018年3月には大台目前の9289台を売り上げた

 現行型の乗り心地は、先代型に比べて快適になったが、危険を回避する時などの走行安定性は悪化した。

 特に2WDの2.5Lガソリンエンジン搭載車は、良く曲がる代わりに後輪の接地性が削がれやすい。

 先代(初代)CX-5の足まわりは、基本的なセッティングを欧州などの海外仕様と共通化したが、現行型は日本専用の仕様になって快適性が優先された。

 全長は4545mmに収まるが、全幅は1840mmとワイドで、最小回転半径も5.5mだから、取りまわし性は良くない。ボディ後端のピラー(柱)も太めで、縦列駐車や車庫入れは不得意だ。

 ガソリンエンジンは、4WDであれば全車が2.5Lだから動力性能に不満はないが、2WDでは「20S」と「20S プロアクティブ」が2Lになってしまう。

 SUVでは走りの良さも大切な魅力だから、車両重量が1500kgを超えるボディに2Lエンジンでは、力不足になりやすい。

 しかも、2WDと4WDの価格差は、共通のエンジンを搭載するクリーンディーゼルターボでも、2WDが2L/4WDが2.5Lに区分されるガソリンでも、22万6800円で差を付けていない。

 つまり、ガソリンエンジンの4WDでは、22万6800円の上乗せで2WDが4WDに変わり、500ccの排気量までプラスされるわけだ。そうなると2Lの2WDは、動力性能が不足して価格も割高になってしまう。

 CX-5やアテンザは、2Lにこだわる法人需要が見込まれる最廉価の「20S」を除くと、すべてのガソリンエンジンを2.5Lにすべきだ。

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