■EVには”魂”が感じられないのが原因か? 無機質なEVへの反発
どうもEVに乗っているとエンジンサウンドや、振動、そして自動車特有の「ワクワク感」を感じなくなってしまうような気がする。
ほとんど騒音もなく、ましてや自動運転なんて搭載しているから運転手と自動車との対話がないに等しい。そんなところにEVへの反発があるのかも?
■【仮説3】EVは無機質に人を運ぶ道具でしかないと感じる
パワーユニットに個性がないEVは、無機質に人を運ぶだけの機械という感覚を抱いてしまう。いわば、自分で運転しなくちゃならない電車のようなもの。それは嬉しくないよね。
●鈴木直也の検証
電車みたいというか、EVはそういう使い方こそが理想なんだよ。内燃機関のクルマは普段、性能の何割かしか使ってない。20psくらいで100km/h巡航できちゃうわけで、100psや200psは無駄なパワー。
でも、EVは効率的に持てるパワーを使える。だから本当は近所の買い物や送迎くらいにしかクルマを使っていないような場合は、EVに切り替えたほうがいいんだよね。
でも、今はまだそんなに安く大量に作れないのがEVのジレンマ。中国は別だけど、そうなると超高級EVとかスーパーEVでパフォーマンスを売りにするしかなくなっちゃうんだよ。
EVの本質は無機質に人を運ぶための乗りもの。それ自体は悪いことじゃないし、そこに注力したクルマ作りをするべきだと思うんだけど、まぁ、クルマ好きからしたらつまらないのは確かだね。
【仮説の正解度100%】
■【仮説4】EVが主流になる時代なんて来ないと思っているから!?
ニュースを見ていると、数年内に世の中のクルマがすべてEVに切り替わるような錯覚を抱きそうだが、当然そんなことはあり得ない。
それがわかっているから、EVは机上の空論というか「人ごと」のように感じてしまうのではないでしょうか。
●鈴木直也の検証
この仮説は違うかも。クルマに詳しい人はそんな簡単なことじゃないとわかっているけど、多くの人は「もうすぐEVの時代になる」と本気で思っているんじゃない?
「クルマの電動化」というのは、本当はハイブリッドも含む、つまり、すでに当たり前にあるものも指しているんだけど、その字面のインパクトからEVを連想してしまうよね。
記事を書いている人もそう思い込んでいるフシもあるくらいで、とにかくミスリードが甚だしい。そのせいで勘違いしている人はいっぱいいると思うよ。
だから、この仮説はEVに萌えない理由を示してはいない。もっと根深い何かがほかにあるんだよ(笑)。
【仮説の正解度10%未満】
■【仮説5】結局は新しいものになじめないだけなのでは?
最後の仮説はこれ。ベテランのクルマ好きにとって、EVは自分たちが感じてきたクルマの楽しさを根底から覆す「敵」に見えているのではないか。早い話が時代の流れに対応できていないという(笑)。どう?
●鈴木直也の検証
内燃機関の楽しさを知り尽くした僕ら世代のクルマ好きは、その思いが書き換えられないのは事実。鉄道でいえば、リニアモーターカーの時代になっても蒸気機関車に魅力を感じるようなもので、これは死ぬまで治らない(笑)。
でも、そんな感情の問題だけでなく、現在のEVの実力と限界を知っているというのもある。EVはセカンドカーやコミューターが限界。リーフは頑張っているけど、日本には自宅に充電器を置ける家がそんなにないという事情もあるわけだから。
EVはまだ内燃機関のクルマの代わりになれる実力はない。その事実が「萌えない」最大の理由なんじゃないかな。
【仮説の正解度70%】
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