軽自動車といえば、安い(安っぽい?)、小さい、便利、というイメージが先行しがちだが、しかしかつてこのカテゴリーが「ハイパワー競争」の最前線だった時代があった…というと、今の若い読者は信じられるだろうか。
思えば軽自動車のスポーツ路線は、(リーズナブルなので)若者も参加しやすく、そこからさらなるクルマ好きへの道を深めるキッカケとなっていた。
いまではそうしたカテゴリーはすっかり廃れてしまい、現在の新車市場ではスズキのアルトワークスにわずかにその痕跡を残す(S660やコペンの起源には、また別路線の「ABC戦争」があった)、軽自動車のパワー競争。その軌跡を今一度振り返ってみたい。
もう一度このカテゴリーの復活を、というのは難しいだろうが、しかし若者のクルマ離れを嘆くのなら、各メーカーで安価なスポーツカーを出し続けるくらいのことは、業界努力としてやるべきではないかと思う。
文:片岡英明
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