まさかエスクァイアも? 生産終了はホンダだけじゃない!? 次期型音沙汰ない国産車7選

まさかエスクァイアも? 生産終了はホンダだけじゃない!? 次期型音沙汰ない国産車7選

 先ごろホンダのオデッセイ、レジェンド、クラリティの生産を終えるニュースが流れた。直接の理由は、狭山工場の閉鎖に伴って車種を整理するためだが、背景には売れゆきの低下もある。販売が好調なら、生産は中止しない。

 そのために狭山工場で生産しているステップワゴンは、販売店によると「寄居工場で生産を続け、2022年3月にはフルモデルチェンジするだろう」とのことだ。

 そこで売れゆきが下がり、ニュース性の乏しい「大丈夫か?」と思われるクルマについて、改めてメーカー別に取り上げてみたい。

文/渡辺陽一郎 
写真/トヨタ、レクサス、日産、ホンダ、スバル、スズキ、ダイハツ

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■トヨタのミニバン、日産の高級セダンに終了車がありそうだ

●トヨタエスクァイア

2014年に販売開始されたトヨタ『エスクァイア』。ヴォクシー&ノアと3姉妹車だがトヨタ販売系列の全店併売の影響で廃止の可能性が高い
2014年に販売開始されたトヨタ『エスクァイア』。ヴォクシー&ノアと3姉妹車だがトヨタ販売系列の全店併売の影響で廃止の可能性が高い

 ヴォクシー&ノアの姉妹車だが、エスクァイアは現行型が初代モデルだ。以前のトヨタは販売系列ごとに取り扱い車種を分けており(全店併売の車種もあったが)、ヴォクシーはネッツ店、ノアはカローラ店の専売だった。

 2014年1月にヴォクシーとノアが現行型にフルモデルチェンジされ、同年10月に、トヨタ店とトヨペット店が販売する新たな姉妹車としてエスクァイアを加えた。

 エスクァイアはトヨタ店とトヨペット店の雰囲気に合わせてフロントマスクを豪華に仕上げ、内装にも合成皮革を使う。その代わりヴォクシー&ノアのようなエアロパーツを装着した3ナンバー車は用意されず、価格は少し高い。

 従来型からの乗り替え需要が乏しいこともあって、売れゆきは伸び悩んでいる。

 2020年度(2020年4月から2021年3月)の1カ月平均登録台数は、ヴォクシーは5992台、ノアは3896台だが、エスクァイアは1650台と少ない。そのためにヴォクシー&ノアは、2020年10月に特別仕様車を加えたのに、エスクァイアは見送られた。

 販売店に尋ねると「ヴォクシーとノアは1年以内にフルモデルチェンジを行うと思う。ヴォクシーはエアロ仕様、ノアは標準ボディと上級仕様を用意する可能性が高いが、エスクァイアは消滅するかも知れない。お客様も少ない」と述べた。

 確かに全店が全車を販売する今、3姉妹車は不要ともいえるだろう。それにしてもエスクァイアは、独特の魅力を備えるだけに、廃止するのは惜しい車種だ。

●日産フーガ

2004年にセドリック/グロリアの後継車として発売された『フーガ』。2009年にY51型へとフルモデルチェンジされたが、その後10年以上モデルチェンジせずに今に至る
2004年にセドリック/グロリアの後継車として発売された『フーガ』。2009年にY51型へとフルモデルチェンジされたが、その後10年以上モデルチェンジせずに今に至る

 2021年6月中旬に「スカイラインの開発中止が明らかになった」という報道が流れた。日産はこれを否定したが、スカイラインを含めて、日産のセダンは全般的に売れゆきが下がっている。

 特にフーガは低調で、2021年の登録台数は、1カ月平均にすると60台程度に留まる。ノートは約8000台だから、フーガはその0.7%程度だ。

 フーガはかつてのセドリック&グロリアの後継車種だから、トヨタのクラウンに相当する日産にとっては主力の上級セダンだ。それなのに現行型の発売は2009年と古く、内外装のデザインから衝突被害軽減ブレーキまで、さまざまな商品力が低下している。

 そこでフーガの現状と今後の見通しを日産の販売店に尋ねると、以下のようにコメントした。

 「今後の日産車は、リーフのような電気自動車と、ノートのようなe-POWERを使った電動車が主力になる。そこで今は、車種構成の再構築を行っている。フーガやシーマのような豪華指向やスポーツ性の高いセダンは、今後は車種の数を減らすだろう。フーガは発売から10年以上を経過しながら、次期型の話は聞かれない。おそらく現行型が最後になると思う」。

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