マッチョでワイルド ゲレンデ超え!? 新型ランクル300 GR SPORTの凄い中身


 先日オンラインで概要が公開された新型ランドクルーザー300には、GR SPORTが設定されることが明らかになった。

 トヨタのスポーツブランドである、GRがフルサイズSUVのランクル300まで設定されたのに驚かされたが、そもそも現在トヨタの各車に設定されるGR SPORTをはじめとしたGRブランドのモデルは2017年にリニューアルされた際に、スタートしたものだ。

 なお、GRはザックリというとトヨタのモータースポーツ活動、GRヤリスや次期86となるGR86といったスポーツモデルそのものや、各トヨタ車にバリエーションとして設定されるスポーツグレードとなるコンプリートカーの開発などを行う部門で、日産のニスモやスバルのSTIに相当する組織である。

 そこで、新型ランドクルーザー300 GR SPORTの解説とともに、GRMN、GR SPORTといったGRブランドのモデルのポジションなどを自身もGRヤリスに乗るモータージャーナリストの永田恵一氏が解説する。

文/永田恵一
写真/トヨタ

【画像ギャラリー】まさかのGR設定に驚愕!! 新型ランドクルーザー300 GR SPORT見参!!


■新型ランドクルーザーGR SPORTはどうなる?

新型ランドクルーザー300に設定されたGR SPORT。価格はガソリン7人乗りが770万円、ディーゼル5人乗りが800万円

 真っ先に新型ランドクルーザー300のGR SPORTが見たい! という人のために、どんな内容なのかお伝えしておこう。考えてみるとGRのコンプリートカーはこれまでは、あとから加わっていただけに、新型ランドクルーザー300には新車登場と同時にGR SPORTがラインナップに加わっているのは凄いことだ。

ほかのグレードと違い、TOYOTAとGRのエンブレムがグリルに燦然と輝く

 まずは新型ランドクルーザーGR SPORTの価格。ガソリン7人乗りが770万円、ディーゼル5人乗りが800万円。

 ちなみにそのほかのグレードの価格は、エントリーモデルのGX(ガソリン5人乗り)は510万円、AX(ガソリン、7人乗り)は550万円、VX(ガソリン、7人乗り)は630万円、ZX(ガソリン、7人乗り)は730万円、ZX(ディーゼル5人乗り)は760万円。

 GR SPORTのエクステリアはほかのグレードと差別化され、TOYOTAのエンブレムがグリル中央に入り、グリル右下やボディサイド、リアなどにもGRエンブレムが装着される。

グリル右側に装着されたGRエンブレム

 ボディサイズは、全長がVX、AX、GXと比べ15mm長く、最上級グレードのZXに比べ20mm短い。全幅は1990mmとほかのグレードよりも10mmワイドとなり、全高1925mm、ホイールベース2850mm、最低地上高225mmは同じ。

 そのほか、電動格納式リモコンドアミラー、ホイールアーチモール、ロッカーモールがGR専用(ブラック)となり、リアマッドガードもGR専用品。

ボディサイドに装着されたGRエンブレム

 7.5J×18サイズのアルミホイール(タイヤサイズは265/65R18)がスーパークロームメタリック塗装から、マットグレー塗装になる。ちなみに最上級グレードのZXは8J×20サイズ、タイヤは265/65R20タイヤとなる。

 フルタイム4WDトルセンLSD(センターデフ付き)トランスファーは全車標準となる。

こちらは最上級グレード、ZXのフロントマスク

 ダブルウィッシュボーンのフロントサスペンション、トレーリングリンク車軸式リアサスペンションはGR SPORT専用にチューニングが施され、接地性が向上するE-KDSS(エレクトロニック・キネティック・ダイナミックサスペンション)はGR SPORTにしか設定されない。

 また電動デフロックはほかのグレードはリアのみだが、GR SPORTはフロント、リアに設定。

E-KDSS(エレクトロニック・キネティック・ダイナミックサスペンション)はGR SPORTのみの設定

 そのほか、AVS(アダプティブ・バリアブル・サスペンションシステム)や走行路面を判定し、自動でモード選択するマルチテレインセレクト、ドライバー視点で障害物を直感的に可視化できるマルチテレインモニター、5つのドライブモードが選べるドライブモードセレクト(エコ/コンフォート/スポーツS/スポーツS+)を装備。

GRエンブレムが入るGR SPORT専用の本革シート(一部合成皮革)

 インテリアは本革巻き3本スポークステアリングがGRロゴ入りの切削カーボン調となり、フロントコンソールアッパーパネル、ドアアームレストも切削カーボン調(ZXはウォールナット杢目調、VXはゼブラウッド杢目調、AX、GXはブラックメタリック調)となる。

 フロントシートは運転席、助手席ともにGRエンブレム入りの本革ブラック&ダークレッドの電動8ウェイ式。

 エクステリア、インテリア、足回りと、GR専用のチューニングやパーツが装備されており、オン/オフでの走りが期待できる。

マットグレーの7.5J×18インチのアルミホールをはじめ、電動格納式ドアミラー、ホイールアーチ、ロッカーモールがGR専用のブラック塗装となる


■新型ランドクルーザー300 GR SPORT 5人乗り 3.3Lディーゼル 800万円
●全長×全幅×全高:4965×1990×1925mm
●ホイールベース:2850mm
●最低地上高:225mm
●車両重量:2560kg
●エンジン:F33A-FTV型3345cc、V6インタークーラー付きツインターボディーゼル
●最高出力:309ps/4000rpm
●最大トルク:71.4kgm/1600~2600rpm
●WLTCモード燃費:9.7km/L

■新型ランドクルーザー300 GR SPORT 7人乗り 3.5Lガソリン 770万円
●全長×全幅×全高:4965×1990×1925mm
●ホイールベース:2850mm
●最低地上高:225mm
●車両重量:2560kg
●エンジン:V35A-FTS型3444cc、V6インタークーラー付きツインターボ
●最高出力:415ps/5200rpm
●最大トルク:66.3kgm/2000~3600rpm
●WLTCモード燃費:7.9km/L

■GR前夜を知る!

スポーツカーシリーズ「GR」は、エンジン内部にもチューニングを施した数量限定販売の「GRMN」を頂点に、GRMNのエッセンスを注ぎ込んだ量販スポーツモデルの「GR」、気軽にスポーツドライブを楽しめる「GR SPORT」、カスタマイズを楽しめるアフターパーツ「GR PARTS」で構成されている

 続いて、GRとはどんなブランドなのか、引き続きお付きあいいただきたい。GRの起源は2007年に当時副社長だった豊田章男氏とトップ開発ドライバーの成瀬弘氏(2010年に急逝)を中心に結成され、ニュルブルクリンク24時間レースに参戦したチームGAZOOに遡る。

GR+車名。クルマ自体を高いスポーツ性を持つ本格的なものとして開発したモデルで、現行車ではGRヤリス、次期86となるGR86、GRスープラ(トヨタのWebでもGRスープラとは書いていないこともあるが、実質的にはクルマそのものからGRだ)が該当する。車両開発では2018年5月登場のGRスープラは、初めてGRの名称が車名に組み込まれたモデルとなった

 なおGazoo(画像のGaと英語で動物園のzooの組み合わせ)の名前は、1990年代後半に当時課長職だった豊田章男氏が立ち上げたインターネットを使った中古車検索などのサービスに由来する。

 Gazooは豊田章男氏が2009年に社長就任後、後述するGRMNやライトなメニューとなるG’sといったコンプリートカーの開発も本格的に開始。2017年にGRブランドに発展し、現在に至る。

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