■GR前夜を知る!
続いて、GRとはどんなブランドなのか、引き続きお付きあいいただきたい。GRの起源は2007年に当時副社長だった豊田章男氏とトップ開発ドライバーの成瀬弘氏(2010年に急逝)を中心に結成され、ニュルブルクリンク24時間レースに参戦したチームGAZOOに遡る。
なおGazoo(画像のGaと英語で動物園のzooの組み合わせ)の名前は、1990年代後半に当時課長職だった豊田章男氏が立ち上げたインターネットを使った中古車検索などのサービスに由来する。
Gazooは豊田章男氏が2009年に社長就任後、後述するGRMNやライトなメニューとなるG’sといったコンプリートカーの開発も本格的に開始。2017年にGRブランドに発展し、現在に至る。
■気軽に楽しめるGRパーツ
現在は登場が新しいモデルのディーラーオプションとして設定される、クルマの納車後でも装着できるスポーツパーツで、現在も設定されているモデルがあるTRDのものに近いポジションだ。
具体的なパーツはモデルによって異なることも多々あるが、高い機能性も持つエアロパーツやドアバイザー、ラッピング、ホイール、ストラットタワーバーなどのボディ補強パーツ、マフラー、GRモーターオイルやGRエアロスタビライジングコート(コーティング剤)といった汎用的なものなど、幅広く用意される。
■走りが楽しめるエントリーモデル、GR SPORT
続いてコンプリートカーは手軽な存在から見ていこう。GR SPORTの前身は2010年からトヨタが推進して拡大設定してきたG’sで、2017年にこのG’sがGR SPORTに切り替えられた。
GR SPORTはライトなスポーツ性を持つコンプリートカー。具体的な内容としてはモデルによって異なるところも多々あるが(それだけベース車に合せたチューニングを行っているということだ)、代表的なものとしては以下の通り。
●エクステリア
1)GR顔ともよく言われる「ファンクショナルマトリックスグリル」
2)前後バンパーの変更
●インテリア
1)レカロとなることもあるシート
2)ステアリングの変更
3)ドアトリムなどのインテリアの変更
●機能面
1)車高を軽く下げることもあるスプリング、ダンパーといった専用サスペンション
2)ボディ下面のブレースをはじめとしたボディ補強(スポット点数が増やされることも)、空力パーツの装着
3)インチアップされることもあるタイヤ、ホイールの変更
4)専用チューニングとなる電動パワーステアリング
などが挙げられる。価格はベース車に対し40万円ほどのアップで、現行車でGR SPORTが設定されるモデルはアクア、プリウスPHV、C-HR、ノア&ヴォクシー、さらに子会社とはいえメーカーの枠を超えたコペンをラインナップ。
過去には3代目ヴィッツ、2代目マークX、3代目ハリアー、プリウスαにも設定されていた。また、GRスポーツとなることによる効果、有り難みは全高が高いミニバンやSUVほど大きい印象だ。
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