新型ランクル300 GR SPORTの凄い中身&「GR」ブランドを解説!!

■GR前夜を知る!

スポーツカーシリーズ「GR」は、エンジン内部にもチューニングを施した数量限定販売の「GRMN」を頂点に、GRMNのエッセンスを注ぎ込んだ量販スポーツモデルの「GR」、気軽にスポーツドライブを楽しめる「GR SPORT」、カスタマイズを楽しめるアフターパーツ「GR PARTS」で構成されている
スポーツカーシリーズ「GR」は、エンジン内部にもチューニングを施した数量限定販売の「GRMN」を頂点に、GRMNのエッセンスを注ぎ込んだ量販スポーツモデルの「GR」、気軽にスポーツドライブを楽しめる「GR SPORT」、カスタマイズを楽しめるアフターパーツ「GR PARTS」で構成されている

 続いて、GRとはどんなブランドなのか、引き続きお付きあいいただきたい。GRの起源は2007年に当時副社長だった豊田章男氏とトップ開発ドライバーの成瀬弘氏(2010年に急逝)を中心に結成され、ニュルブルクリンク24時間レースに参戦したチームGAZOOに遡る。

GR+車名。クルマ自体を高いスポーツ性を持つ本格的なものとして開発したモデルで、現行車ではGRヤリス、次期86となるGR86、GRスープラ(トヨタのWebでもGRスープラとは書いていないこともあるが、実質的にはクルマそのものからGRだ)が該当する。車両開発では2018年5月登場のGRスープラは、初めてGRの名称が車名に組み込まれたモデルとなった
GR+車名。クルマ自体を高いスポーツ性を持つ本格的なものとして開発したモデルで、現行車ではGRヤリス、次期86となるGR86、GRスープラ(トヨタのWebでもGRスープラとは書いていないこともあるが、実質的にはクルマそのものからGRだ)が該当する。車両開発では2018年5月登場のGRスープラは、初めてGRの名称が車名に組み込まれたモデルとなった

 なおGazoo(画像のGaと英語で動物園のzooの組み合わせ)の名前は、1990年代後半に当時課長職だった豊田章男氏が立ち上げたインターネットを使った中古車検索などのサービスに由来する。

 Gazooは豊田章男氏が2009年に社長就任後、後述するGRMNやライトなメニューとなるG’sといったコンプリートカーの開発も本格的に開始。2017年にGRブランドに発展し、現在に至る。

■気軽に楽しめるGRパーツ

フロントスポイラーやサイドスカート、リアバンパースポイラーなどGRのエアロパーツなどが装着されたヤリス
フロントスポイラーやサイドスカート、リアバンパースポイラーなどGRのエアロパーツなどが装着されたヤリス

 現在は登場が新しいモデルのディーラーオプションとして設定される、クルマの納車後でも装着できるスポーツパーツで、現在も設定されているモデルがあるTRDのものに近いポジションだ。

2021年7月8日に発売したGRヤリス用GRスポーツサイドバイザー。サイドバイザー外側に配置された小さなエアロスタビライジングフィンが、ピラー付近を流れる流速の高い風に作用し、後方に整った縦渦を発生させ車両のふらつきを抑えることで走行安定性やステアリング応答性の向上に寄与するという。価格は2万2000円
2021年7月8日に発売したGRヤリス用GRスポーツサイドバイザー。サイドバイザー外側に配置された小さなエアロスタビライジングフィンが、ピラー付近を流れる流速の高い風に作用し、後方に整った縦渦を発生させ車両のふらつきを抑えることで走行安定性やステアリング応答性の向上に寄与するという。価格は2万2000円

 具体的なパーツはモデルによって異なることも多々あるが、高い機能性も持つエアロパーツやドアバイザー、ラッピング、ホイール、ストラットタワーバーなどのボディ補強パーツ、マフラー、GRモーターオイルやGRエアロスタビライジングコート(コーティング剤)といった汎用的なものなど、幅広く用意される。

■走りが楽しめるエントリーモデル、GR SPORT

フロント20mm、リア25mmのローダウンとともにGR SPORT専用のフロントサスペンションメンバーブレース、センターブレース、リアブレースなどを追加、メーカーの利点を生かしたチューニングにより、ボディの前後バランス、全体剛性を高次元で仕上げている。写真はヴォクシーGR SPORT
フロント20mm、リア25mmのローダウンとともにGR SPORT専用のフロントサスペンションメンバーブレース、センターブレース、リアブレースなどを追加、メーカーの利点を生かしたチューニングにより、ボディの前後バランス、全体剛性を高次元で仕上げている。写真はヴォクシーGR SPORT

 続いてコンプリートカーは手軽な存在から見ていこう。GR SPORTの前身は2010年からトヨタが推進して拡大設定してきたG’sで、2017年にこのG’sがGR SPORTに切り替えられた。

専用のフロントグリル&バンパー、リアバンパー、BBS製鍛造16インチアルミホイールなどが装備されたコペンGR SPORT。車体剛性アップパーツとして、専用のフロントブレースやセンターブレースのほか、安定した挙動と操縦性を生む床下スパッツを装備
専用のフロントグリル&バンパー、リアバンパー、BBS製鍛造16インチアルミホイールなどが装備されたコペンGR SPORT。車体剛性アップパーツとして、専用のフロントブレースやセンターブレースのほか、安定した挙動と操縦性を生む床下スパッツを装備

 GR SPORTはライトなスポーツ性を持つコンプリートカー。具体的な内容としてはモデルによって異なるところも多々あるが(それだけベース車に合せたチューニングを行っているということだ)、代表的なものとしては以下の通り。

●エクステリア
1)GR顔ともよく言われる「ファンクショナルマトリックスグリル」
2)前後バンパーの変更
●インテリア
1)レカロとなることもあるシート
2)ステアリングの変更
3)ドアトリムなどのインテリアの変更
●機能面
1)車高を軽く下げることもあるスプリング、ダンパーといった専用サスペンション
2)ボディ下面のブレースをはじめとしたボディ補強(スポット点数が増やされることも)、空力パーツの装着
3)インチアップされることもあるタイヤ、ホイールの変更
4)専用チューニングとなる電動パワーステアリング

 などが挙げられる。価格はベース車に対し40万円ほどのアップで、現行車でGR SPORTが設定されるモデルはアクア、プリウスPHV、C-HR、ノア&ヴォクシー、さらに子会社とはいえメーカーの枠を超えたコペンをラインナップ。

 過去には3代目ヴィッツ、2代目マークX、3代目ハリアー、プリウスαにも設定されていた。また、GRスポーツとなることによる効果、有り難みは全高が高いミニバンやSUVほど大きい印象だ。

次ページは : ■GRMNのエッセンスを注ぎ込んだ量販スポーツモデル、GR

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