■助手席側が多いのは万国共通
これに対し、アウディやフォルクスワーゲン、BMW、メルセデス・ベンツなどのドイツ車は右側通行圏で、左ハンドル車だからか、給油口は右側だ。
フランスやイタリアなど、ラテン系のクルマも右側に給油口があるクルマが多い。海外ではセルフ式のスタンドが普及している。この方式だとドライバーがクルマから降りて作業する必要があるから、助手席側に給油口がある方がラクなのだ。
日本ではスバルが給油口を右側に設けている。左側通行の国ではドアを開けるときに気を遣うが、少数派だからガソリンスタンドが混んでいるときでも早く給油できることが多い。これがいいところだ。
もちろん、スバルの大泉工場で生産しているBRZの兄弟車、トヨタ86も右側に給油口がある。これは2代目のBRZとトヨタ86でも変わらない。ドアが大きいからセルフ式のスタンドでは降りるのに苦労するが、最低の移動で給油を行うことが可能だ。
面白いのは、BMWi3のレンジエクステンダーで、右側の後方にあるのは急速充電のための給電口。ガソリンの給油口は右のフロントフェンダーにある。
■最近ではプッシュ式が多い給油口の開閉機構
給油口の開閉機構もいろいろなタイプがあり、レンタカーなどに乗ったときは戸惑う。
昔は、キーを挿して給油口のフタを開けていた。ちょっと前まで多かったのが、運転席のシート横やダッシュボードにあるレバーを操作してリモコンで給油口を開けるタイプだ。最近は給油口のフタを直接押して開けるタイプが増えている。
その理由は、セルフ式のガソリンスタンドが増えてきたためだろう。軽量化にこだわったマツダのロードスターもフタをプッシュするタイプを採用している。ただし、治安が悪い海外では給油口が簡単に開いてしまうことに不安を感じている人も少なくないようだ。
給油機は固定式が多いが、天井から燃料ワイヤーが伸びている吊り下げ式のスタンドもある。
吊り下げ式はクルマを停める位置によっては給油が難しい。また、小柄な人や女性だとワイヤーを引っ張るのも大変だ。燃料を止めるストッパーレバーを引き忘れると、燃料が頭上から降り注ぐ、なんて危険性もある。背の高いミニバンやSUVだとルーフでワイヤーを当ててしまうこともありそうだ。
最近はセルフ式のスタンドが多くなっているので、この吊り下げ式スタンドは減ってきた。が、この手のタイプは気をつけた方がいい。
■給油口の左右は運転席から簡単にわかる
愛車じゃないクルマで給油するときに迷うのは、給油口が左右、どちらにあるかだ。
わからないときは、運転席の前にあるメーターパネルを見てみよう。自動車には必ず燃料計が組み込まれている。燃料残量を示すメーターの脇に給油機のアイコンが絵表示されているはずだ。
この給油機の絵の隣に三角マークがあり、それが左向きなら左側に給油口が、右を指していれば右側に給油口がある。最近は、輸入車もこの三角マークを表示するクルマが多い。
セルフ式スタンドで注意したいのは、静電気による発火だ。とくに乾燥している冬場は静電気が発生しやすい。必ず給油機の前面にある静電気防止ボタンに手のひらを当て、静電気を逃がすようにしよう。また、給油後のキャップの締め忘れにも注意だ。
常日頃、愛車の燃費データを取っていれば、どのくらいの距離を安心して走れるか、だいたいの見当がつくはずである。燃費のいいゾーンを使う運転を心掛ければ、燃費は向上し、燃料代を低く抑えることが可能だ。
また、ドライブの前に走行ルートやガソリンスタンドの位置をきちんと確認しておくことも燃費の悪化を防ぐことにつながる。最近はガソリンスタンドが減っているので、注意したい。
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