大人気のヤリスクロスが意外な結果に!? 超激戦コンパクトSUVお薦めランキング

■走行性能、乗り心地などの「走り」で選ぶと?

ヤリスクロスのハイブリッドシステムは1.5L 直3エンジン+2モーターのTHS II。システム最高出力は116ps、2WD車のWLTCモード燃費は30.2km/L
ヤリスクロスのハイブリッドシステムは1.5L 直3エンジン+2モーターのTHS II。システム最高出力は116ps、2WD車のWLTCモード燃費は30.2km/L

 走りの1位はヤリスクロスだ。2WDの車両重量は、ハイブリッドでも1160~1190kgに収まる。ヴェゼルのe:HEVやキックスは、2WDでも1350~1400kgに達するから、ボディの軽いヤリスクロスは、車両の向きが操舵角に応じて機敏に変わる。その代わり乗り心地は少し硬い。登坂路などでアクセルペダルを踏み込むと、直列3気筒特有の粗さを伴ったエンジンノイズも気になる。

 2位はヴェゼル。販売総数の90%以上を占めるe:HEVは、加速が滑らかでノイズも小さい。操舵に対する反応は穏やかでスポーティではないが、運転感覚は馴染みやすい。後輪の接地性は高く、安定性も優れ、乗り心地は少し硬いが粗さを抑えた。

 3位はキックスだ。e-POWERは、ヴェゼルのe:HEVと同じく駆動はモーターが行い、エンジンは発電機を作動させる。そのためにエンジン音は基本的に静かだが、登坂路などでアクセルペダルを踏み込むと、発電量を増やすためにエンジン回転も高まる。この時には3気筒特有のノイズを感じる。モーターの性能には余裕があり、パワー不足は感じない。走行安定性も満足できる。乗り心地は少し硬めだが、不快に感じることはない。

 4位はライズで、エンジンは直列3気筒1Lだ。動力性能を自然吸気のノーマルエンジンに当てはめると、1.4Lに匹敵してパワー不足は感じない。エンジンノイズは大きめだ。走行安定性にも不満はないが、操舵に対する反応の仕方が少し曖昧に感じる。パワーステアリングは、直進状態に戻ろうとする特性が弱めだ。乗り心地には少し粗さを感じる。

落ち着いた空間に仕上げられたヤリスクロスのインテリア
落ち着いた空間に仕上げられたヤリスクロスのインテリア
後席の広さは下級のライズと同等。足元空間に余裕がない
後席の広さは下級のライズと同等。足元空間に余裕がない


●この項目の順位
★1位:ヤリスクロス
・2位:ヴェゼル
・3位:キックス
・4位:ライズ

■維持費、燃費、価格を含めた「割安感」で選ぶと?

2019年11月に発売されたライズ。ボディサイズは全長3995mm×全幅1695mm×全高1620mm、パワートレインは1Lガソリン。2WD車のWLTCモード燃費は18.6km/L
2019年11月に発売されたライズ。ボディサイズは全長3995mm×全幅1695mm×全高1620mm、パワートレインは1Lガソリン。2WD車のWLTCモード燃費は18.6km/L

 出費を抑えたいユーザーにとって、最も注目されるSUVはライズだ。2019年10月から自動車税が下がり、排気量が1000cc以下の区分は、4500円安くなって年額2万5000円に収まる。価格は最上級のZでも、2WDであれば206万円だ。中級のGなら189万5000円だから、1.3L前後のエンジンを搭載するコンパクトカーに近い。

 2位はヤリスクロス。ハイブリッドのWLTCモード燃費は、2WDであれば27.8~30.8km/Lになる。SUVではトップ水準の優れた燃費性能だ。価格も割安で、上級の2WD・Zは、1.5Lノーマルエンジンが221万円、ハイブリッドは258万4000円になる。

 3位はキックスで、パワーユニットはe-POWERのみだ。駆動方式も前輪駆動の2WDだけになる。WLTCモード燃費は21.6km/Lだから、ヤリスクロスに比べて見劣りする。輸入車だから各種の安全装備から運転支援機能まで標準装着され、Xの価格は275万9900円と割安だ。

 4位はヴェゼル。実用装備を充実させたe:HEV・Zは、2WDのWLTCモード燃費が24.8km/Lだ。コンパクトSUVの中心的な燃費性能になる。価格は289万8500円と高いが、装備内容を考えると納得できる。


●この項目の順位
★1位:ライズ
・2位:ヤリスクロス
・3位:キックス
・4位:ヴェゼル

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