2019年12月に発表され、2020年2月にデリバリーを開始したトヨタ ヤリスは今年に入っても1~6月までの月平均販売台数は9000台超と絶好調である。
国産コンパクトでは、新型アクアが7月に発売され、日産のノート、ホンダのフィットなども人気だが、これらは後席を頻繁に使うことも視野に入れた「広さ重視」のモデル。
いっぽうでヤリスは、前席優先の実力派コンパクトカーのため、直接的なライバルはマツダ2とスズキのスイフトがふさわしいだろう。そこで、この3台を各分野で比較。果たして人気No.1のヤリスは実力もNo.1なのか?
文/永田恵一、写真/編集部、TOYOTA
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これぞベーシックコンパクト! ガソリン車の走りが一番良いのは?
●ヤリス/1.5Lガソリン車
トヨタの新世代となるTNGA-Bプラットホームの採用もあり、ボディ剛性の高さを基盤に全体的に骨太な印象で、もう少し乗り心地が良くなれば文句ない出来。
動力性能は、悪い意味での3気筒のフィーリングを感じることもあるものの、エンジンの活発さや太いトルク感により、数値以上にパワフルに感じ、マツダ2とスイフトの標準系を大きくリードする。
●マツダ2/1.5Lガソリン車
コンパクトカーは、マツダ2の6速ATのような有段ATよりCVTとの相性が良いためか、1.5Lというほどの余裕は感じないというのが率直な印象。
それ以外の部分では、乗り心地はクラス平均だが、フロントの軽さも影響しているのか、直進でのステアリングフィールの甘さ(ハンドルの落ち着きに欠け、ちょっと真っすぐ走りにくい)が気になる。
●スイフト/1.2L車(マイルドハイブリッド含む)
排気量は小さいながらも、マイルドハイブリッドを含め車重が900kg程度と、2台に対して約100kgも軽いため、全体的に軽快に走る。
ただ、軽さが災いしているところもあるのか、1人乗車で強風の中アクアラインのような橋を渡るときなどにフラフラすることがあることに加え、スポーティな「RS」以外のグレードだと乗り心地は悪い。
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