上級となるハイブリッド&ディーゼルならどうか?
ここではヤリスハイブリッド、デミオディーゼル、スイフトフルハイブリッドそれぞれを見ていきたい。
●ヤリスハイブリッド
エンジンの稼働が減り、悪い意味での3気筒感が薄れるのもあり、1.5Lガソリン車よりも乗り味が上質かつ、バッテリー残量が多いうちはパワフルだ。また、厳しく見て25km/Lという実燃費は圧倒的で、これでハイブリッドの「X」が199万8000円というのはリーズナブルだ。
●デミオディーゼル
ディーゼルエンジンのため、煤が溜まりやすいこととガソリン車に比べたら少しうるさいので、街乗りばかリの人には向かない。動力性能も実用域では力強いけれど、アクセルを深く踏んだ際など絶対的にはそれほどではないなど、何かと万人向けとは言いにくい。
しかし、ディーゼルが好きな人や使い方が向く人には面白い存在で、エンジン以外の乗り味も、ガソリン車で気になった直進時のステアリングフィールの甘さはほぼなくなり、乗り心地もいい方向と、ガソリン車より上質だ。
価格も特別仕様車の「XDブラックトーンエディション」は、ACC、16インチアルミホイールなどを装備し、206万5000円とまずまずリーズナブルだ。
●スイフト フルハイブリッド
ガソリン車やマイルドハイブリッドに対し、燃費改善率が少なく、その割に価格も208万7800円と高いので、基本的に選択肢としては外した方がいい。
スポーツ系モデルならどうか?
ここではヤリス1.5ガソリンのMT車、マツダ2の15MB、スイフトスポーツを見ていきたい。
●ヤリス
ノーマル状態でスポーツモデルというのは微妙だが、「X」(154万3000円)の安さと、ラリーなどのモータースポーツにも多く使われていることによるアフターパーツの豊富さなどによる発展性で選ぶ価値は大いにある。
●マツダ2 15MB
ヤリス1.5ガソリンのMT車と同じ路線だが、165万円という価格がヤリスより高いのことと、ヤリスほど発展性がないこともあり、ヤリスには及ばない。
●スイフトスポーツ
反則かもしれないが、ヤリス1.5ガソリン、マツダ2の1.5ガソリンともに200万円のグレードもあるのを考えれば、充分比較対象になるだろう。
スイフトスポーツは実によくまとまっており、この点がスポーツモデルとして見ると「もう少し面白みがあっても」と感じるところもある。
しかし、1.4Lターボで圧倒的に速いことに加え、安全に楽しめるうえに価格がMTで201万7400円というのは日本の宝と言えるくらい偉大だ。それだけにスイフトスポーツがスイフトシリーズの30%以上を占めているというのもよく分かる。
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エコ系、スポーツ系含め、やはりヤリスの総合力は強い。しかし、使い方やグレードによってはマツダ2、スイフトが光ることもあるので、このクラスを選ぶ際には熟考の上で自分に合ったものを選んでほしい。
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