超激戦ベーシックコンパクト対決! 一番売れてるヤリスは実力もNo.1か

内装の仕上がりではマツダ2優勢?

マツダ2 グレード:15C(1.5Lガソリン)/全長4060×全幅1695×全高1490mm/価格:145万9150円
マツダ2 グレード:15C(1.5Lガソリン)/全長4060×全幅1695×全高1490mm/価格:145万9150円

●ヤリス/1.5Lガソリン車

 質感などはこのクラスとしては標準的ながら、乗り降りの際などにシートを後方にしてもドライビングポジションを記憶する運転席イージーリターン機能や、前席左右の回転機能といったアイデア装備が光る。

●マツダ2/1.5ガソリン車

マツダ2のインテリアの質感の高さと細部までにこだわったデザインは、2014年発売当時から評価が高い
マツダ2のインテリアの質感の高さと細部までにこだわったデザインは、2014年発売当時から評価が高い

 登場は2014年と古いが、登場時からインテリアの質感の高さに対する評価は高く、この点はパネルなどの加飾がないベーシックなグレードでも未だに健在だ。

●スイフト/1.2L車(マイルドハイブリッドを含む)

 この分野では特に目立つところはない。

リアシートとラゲッジスペースはどれが使える?

スイフト グレード:XG(1.5Lガソリン)/全長3840×全幅1695×全高1500mm/価格:154万円
スイフト グレード:XG(1.5Lガソリン)/全長3840×全幅1695×全高1500mm/価格:154万円

 この分野はコンセプトが近いだけに3台で大きな差はないが、標準的なヤリスを基準に2台の目に付く点を挙げていきたい。

●マツダ2/1.5Lガソリン車

 リアシートの座面の短さが気になる。また、全長がヤリス/3940mm、スイフト/3845mmなのに対し、マツダ2は4065mmと長いことも考えると、相対的に狭いといえば狭い。

●スイフト/1.2ガソリン車(マイルドハイブリッドを含む)

スイフトのリアシートは、膝まわりのスペースに余裕を持たさせている。最大256L積載量のラゲッジスペースは、広く積みやすい
スイフトのリアシートは、膝まわりのスペースに余裕を持たさせている。最大256L積載量のラゲッジスペースは、広く積みやすい

 ラゲッジスペースの面積が広いなど、スーツケースの積載性をはじめ、見た目やイメージ以上に実用的に使える点は評価できる。

最新車なら押さえたい自動ブレーキ性能は?

●ヤリス

写真は、衝突軽減ブレーキ(夜間走行時)のイメージ図。ヤリスにはトヨタの最新先進安全装備「トヨタセーフティセンス」が装備されている
写真は、衝突軽減ブレーキ(夜間走行時)のイメージ図。ヤリスにはトヨタの最新先進安全装備「トヨタセーフティセンス」が装備されている

 1.5ガソリン車とハイブリッドには停止まで対応するようになった先行者追従型のアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)、車線の中央をキープしようとするレーン・トレーシング・アシスト(LTA)が装備され、斜め後方を監視し、進路変更の際などの事故防止に大きな効果があるブラインドスポットモニタリングもほとんどのグレードにオプション設定される。

 また、ハイブリッドには高性能で使いやすい駐車サポートも設定される。自動ブレーキの性能も夜間の歩行者や右折時の対向車、右左折時の歩行者にも対応しており、万全だ。

●マツダ2

 ACCや操舵支援は、上級グレードでないと装着できないが、ブラインドスポットモニタリングが全グレード標準装備されるのと、自動ブレーキが夜間の歩行者にも対応する点は評価できる。

●スイフト

 フルハイブリッドは停止まで対応しないが、それ以外の2ペダル車は停止まで対応するACC、車線逸脱抑制、ブラインドスポットモニタリングを全グレード標準装備している点は後述する価格を考えれば、頑張っている。ただ、自動ブレーキの性能はヤリスとマツダ2に見劣りする。

気になるコストパフォーマンス 3台の割安感は?

 ほぼフル装備で、10万100円のオプションとなるブラインドスポットモニタリングがほしいヤリス1.5「X」のCVT(159万9800円)を基準に他の2台をみていきたい。

●マツダ2

 特別仕様車の「15Sスマートエディション」(159万8000円)は、ACCこそないが、駐車の際などにクルマを上からの俯瞰で確認できる360度モニターを装備することなどを考えると、街乗り中心なら価格競争力は高い。

 ただ、このグレード以上のマツダ2の1.5ガソリンは、モデル末期というのもあり、これから買うには高い印象だ。

●スイフト

 マイルドハイブリッドのメリットは薄いので、オーソドックスな1.2Lガソリン車を見ると、ベーシックな「XG」のCVT(154万円)は、フル装備+ACCが付くため、なかなかリーズナブルだ。

 コスパに関しては、街乗りに割り切った使い方ならヤリスの1Lの「X」(145万5000円)を含め、3台ともグレードを考えればアリだ。

【結論】ベーシックグレードならヤリスの総合力がNo.1

 基準となる標準系を見ると、やはりモデルが新しいのもありヤリスの総合力は高く、マツダ2とスイフトの標準系は内容と価格のバランスを慎重に考えて、選ぶべきだと思う。

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