■NSXの生産終了はホンダ迷走の象徴か
逆にホンダの立場でいえば、負担の大きな商品だ。2016年の発売当初、「NSXは北米のオハイオ工場で造られ、1年間の生産台数は1500台になる。この内の100台を日本国内で販売する」とされていた。
1年間の生産台数が1500台なら、5年を経た今では7500台を製造しているはずだが、実際は前述の2558台だ。売れ行きが鈍く、しかも短期間で製造を終えるから、先に述べたように利益を出しにくいクルマになった。
ちなみに最近のホンダは、狭山工場の閉鎖に伴ってオデッセイやレジェンドの生産終了を発表したり、シビックやCR-Vの国内販売を一度を終えた後で復活させるなど、場当たり的な対応が目立つ。
NSXの終了も、根底では繋がっているように思える。ホンダでは優れた商品なのに好調に売れないパターンが多く、NSXは良くも悪くも、ホンダを代表するフラッグシップスポーツになっている。
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