土や砂を運ぶ特装車といえば、ダンプトラックだ。そのマッチョで頼もしい特装車の代名詞としての立ち位置は世界共通。ボディビルの本場、アメリカでは日本より筋肉モリモリなダンプトラックが活躍している。
アメリカのダンプトラックはボンネットキャブが基本。中〜小型クラスではピックアップトラックや日本の小型トラックもベースとなる。大型クラスは車軸がたくさん付いているのが特徴で、一部の州では7〜8本の車軸を搭載し、単車ありながらトレーラ並みの積載量を誇るスーパーダンプも認められている。
いっぽうトレーラは、サイドダンプ、ボトムダンプ、エンドダンプなど豊富なバリエーションが特徴。大味なイメージとは裏腹に、意外と奥が深いアメリカンダンプ事情を紹介しよう。
文/緒方五郎&トラックマガジン「フルロード」編集部
※2016年9月10日発売「フルロード」第22号/2020年3月10日発売「フルロード」第36号より
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■アメリカンダンプの基礎知識
アメリカのトラックはGVW(車両総重量)ごとにクラス分けされており、大きいほうからクラス8〜7がトラクタ〜大型、クラス6〜5が大型〜中型、クラス4〜3が中型〜小型となる。クラス1〜2はピックアップトラックだ。
ダンプの架装ベースとなるトラックは「ヴォケ−ショナルトラック(直訳すると職業トラック)」と呼ばれ、製造はダイムラー系のフレイトライナーとウエスタンスター、パッカー系のケンワースとピータービルト、ボルボ系のボルボとマック、独立系のインターナショナルの7社が行なっている。
アメリカンダンプということで、キャブはもちろんボンネット型が主流。なかには、いすゞNシリーズ(エルフ)や日野300シリーズ(デュトロ)など日本のキャブオーバートラックがベースとなるものも存在する。
架装メーカーは多く、一例を挙げると特装車メーカーのOSWイクイップメント社、ダンプ専門のローグ社、同じくダンプ専門のリライアンストレーラ社、トレーラメーカーのMACトレーラなど。いずれにせよアメリカントラックは大型〜セミトレーラのイメージが強い。
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