アメリカでホンダの高級ブランド「アキュラ」から往年の名車「インテグラ」が2022年に復活することが発表された。
2006年まで日本で販売されていたインテグラは、「歴代庶民が買えるいいクルマ」で、現行車でいえばトヨタ ハリアーのような存在でもあった。本稿ではそうした観点で歴代インテグラを振り返ってみたい。
文/永田恵一、写真/HONDA
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3ドアクーペで約120万円! 初代クイントインテグラ
ホンダもかつてはつい最近までのトヨタのようにクリオ、プリモ、ベルノというディーラー系列があり、兄弟車などそれなりに車種数が必要だった。
こうした背景もあり、1985年に登場した初代モデルのクイントインテグラは、当時の3代目シビックをベースに、3ドアクーペはプレリュードの弟分、追加された5ドアセダンと4ドアセダンはアコード/ビガーとシビックの間というポジションにあった。
クイントインテグラは、登場からしばらく「全グレード1.6L・DOHCエンジン搭載」という点をセールスポイントにしており、当時DOHCエンジンは「高級車かスポーツモデルのもの」という高嶺の花のようなイメージだったこともあり、インパクトがあった。
それでいて価格は3ドアクーペで約120万円からと安かったことに加え、プレリュードやアコード/ビガーと同じリトラクタブルヘッドライトだった点も、車格感の向上に寄与しており、クイントインテグラがそれなりに売れたのもよくわかる。
シビックより少し上質! 世界初もあった2代目
車名からクイントが取れた2代目インテグラ。
ヘッドライトが固定式となり、ボディタイプも3ドアクーペと、一世を風靡したカリーナEDの影響を受けた4ドアハードトップとなったが、当時の4代目シビックベースという点やポジション、コンセプトは初代モデル同様だった。
世界初の可変バルブタイミング&リフト機構となる1.6L・VTECエンジンの搭載が最大の話題となったが、それでも価格はVTECエンジンを搭載する3ドアクーペの上級グレードとなる「XSi」で約160万円と安かった。
また、現在41歳の筆者は20代初めに友人の2代目インテグラによく乗った記憶があり、インテリアなどもシビックよりちょっと上質だったことを思い出し、今になるとインテグラのポジションやコンセプトがよく理解できる。
2代目インテグラもバブルという時代背景に恵まれたこともあり、後に4ドアハードトップに1.8Lエンジンを加えるなどしながら、好調に売れた。
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