「移動オービス」の設置拡大など速度取り締まりの現状は大きく変化しているが、同時にドライバー側も自己防衛も含めレーダー探知機を装着するなどの対策を行っている。そのためドラレコほどではないが、これらの製品も確実に販売を伸ばしている。
その一方でレーダー探知機の価格面で二の足を踏んでいるユーザーも多い。そんなユーザーにはスマホの活用をおすすめしたい! ここのところ増えている、取り締まり情報を取得できるスマホアプリをご紹介しよう。
文/高山正寛、写真/高山正寛、ベストカー編集部
【画像ギャラリー】速度制限遵守の強い味方!! スマホアプリで『オービス&取り締まり』情報を収集!!
レーダー等を「探知」するわけではない
まず今回紹介するアプリはオービスを始めとするレーダー等を「探知」するわけではないことを最初に確認しておきたい。
本家である「レーダー探知機」は取り締まり機から発射される電波等を受信してその存在をドライバーに伝えるものだが、アプリの考え方は「GPSを使い、収録されたデータベースから取り締まり情報を表示、警告する」ものである。
当然「受信感度」などは関係なく、アプリ側に設定された「どのタイミング(距離等)でコーション(注意)を促すのか」「GPSの受信精度(スマホ側に依存する部分も多い)」そして何よりも「データベース(情報)の精度」が重要だ。
今回、無料スマホナビアプリとして高い人気を誇る「Yahoo!カーナビ」が新たに「スピード注意情報プラス」という機能を実装した。同アプリとしては初となる課金制(月額250円)のサービスだが、課金する以上その精度や機能への期待は高い。
単独使用かバックグラウンド使用が可能かも重要
前述したように紹介するアプリは地図画面上(多くの場合はGoogleマップ上)にカスタマイズされた取り締まり情報等を載せることで情報をドライバーに伝える。
これらの中にはYahoo!カーナビ同様にナビ機能を持つものもあるが、カーナビ機能自体はいたって普通、言い換えればVICSなどを活用した渋滞回避などはほぼ行われない。
そこでポイントとなるのがカーナビアプリを表示しながらこれらのアプリを「バックグラウンド」で使うという方法だ。
見えている画面はカーナビアプリだが、取り締まりポイントに近づくと音声または画面上にポップアップ表示等で知らせてくれる。
筆者は普段、いくつかのカーナビアプリにプラスして取り締まりアプリをバックグラウンドで使っている。ナビアプリにもオービス情報等は表示されても多くは固定式のもので、移動式やネズミ捕りや検問情報は専用アプリの方が精度面でも頼りになる。
ただ同時に2つのアプリを動かすわけなので、まず
1)バッテリーの消耗が早い
2)本体の発熱量が増す
そしてアプリによっては
3)案内がゴチャゴチャしてわかりづらい
などのデメリットも発生する。
これらに関しては自分がメインに使っているナビアプリとの組み合わせを実際に体感してもらうのが一番だ。もちろん経路案内に関しては車両に装着されているカーナビに任せる、というのであれば、単独使用で問題はない。
実際どれほどの効果があるのか?
重要なのはレーダー探知機と比べてどうなのか?という点だが、そこはやはり本家にはかなわない。昨今のレーダー探知機はmicroSDカードや搭載するWi-Fiを使い、スマホ(PC)経由で最新の取り締まり情報を取得できるものも多い。
ただこの情報の元となるデータベースもスマホアプリの会社のものという場合もあるので、そこまでの実力差があるとは思えない。
ネックとなるのはやはり「移動式オービス」だろう。レーダー探知機も完璧というわけではないが、それでも場所を変えて神出鬼没に設置されるこれらの取り締まり機器にリアルタイムに対応できるメリットは大きい。
普段、速度は守っているが、事前に情報が分かればさらに安全運転に努める、といった人にはスマホアプリはこの上ない便利さを与えてくれるはずだ。
また同じアプリでも有償と無償のものが存在する場合、まずは無償から始めてみることをオススメする。広告表示とかがウザいと感じたり、機能制限をかけているケースもあるので、その部分は自己判断で選びたい。
ちなみに筆者は現在、ナビアプリとは別に3つの取り締まりアプリを切り替えながら使っているが、結局最後は有償タイプに切り替えた。月額100円前後のものだが、缶コーヒー1本分だと思えば安い出費だ。
最後に高速道路などを走っているとオービス手前で減速して、通過した後に全開!で走り去る輩(やから)を散見する。交通の流れも乱れるし、そもそもモラルとしてどうなのか?という部分も含め「アプリがあるから大丈夫」といった慢心はくれぐれも自重してほしい。
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