GT-Rよどこへ行く 15年目を迎え2022年仕様発売の意義と可能性

GT-Rよどこへ行く 15年目を迎え2022年仕様発売の意義と可能性

 2021年9月14日、日産「GT-R」の2022年モデルが発表となった。通常モデルに加えて、特別なボディカラーや専用パーツを与えた特別仕様車「T-spec」が、100台限定で販売されることが発表された。

 先に発表になっていた、「GT-R NISMO」の 2022年モデルは、あっという間に予定台数300台に達し、すでに販売受付を終了していることから、今回の「T-spec」も受注殺到が予想される。

 現行である、R35型のGT-Rが国内でデビューしたのは2007年のこと。ビッグマイナーチェンジや商品改良は何度も施されているが、既に15年目を迎えた古いモデルであることには違いない。また、排ガス規制に関する手立てが現時点、見いだせていないようにも思われ、これが最後のGT-Rとなってしまう可能性は大いにある。

 しかしながら、GT-Rは日本が世界に誇る、貴重な国産スポーツカーだ。この貴重なモデルを守り続けるため、GT-Rは今後どういった道を歩むべきなのだろうか。

文:吉川賢一
写真:NISSAN、Porsche、Ferrari、ベストカー編集部

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通常版は2020年モデルと原則同じだが、「T-spec」は大幅に改修

 GT-R 2022年モデルの通常モデルに関しては、エンジン特性やトランスミッション、サス設定、デザインなどは、2020モデルと原則同じ。だが、今回設定された特別仕様車「プレミアムエディションT-spec」と、「トラックエディションengineered by NISMO T-spec」には大改修が施されている。

GT-R 2022年モデルの通常モデル。エンジン特性やトランスミッション、サス設定、デザインは、2020モデルと原則同じ。ワンガンブルーのボディカラーも設定に残っている
GT-R 2022年モデルの通常モデル。エンジン特性やトランスミッション、サス設定、デザインは、2020モデルと原則同じ。ワンガンブルーのボディカラーも設定に残っている
インテリアも従来の標準モデルと同等
インテリアも従来の標準モデルと同等

 T-specの両モデルには、専用カーボンセラミックブレーキ、カーボン製リアスポイラー、専用エンジンフード、そして専用バッヂ(フロント・リヤ)が装備されている。このカーボンセラミックブレーキは、GT-R NISMOに搭載されているアイテムで、T-specでも同様の性能を享受できる、というのはファンにとってはうれしい内容だ。

「T-spec」の両モデルに採用されている、専用カーボンセラミックブレーキ。GT-R NISMOにも採用されているアイテムだ
「T-spec」の両モデルに採用されている、専用カーボンセラミックブレーキ。GT-R NISMOにも採用されているアイテムだ
「T-spec」の特別装備となる、カーボン製リアスポイラー
「T-spec」の特別装備となる、カーボン製リアスポイラー
こちらも「T-spec」の特別装備となる、エンジンフード
こちらも「T-spec」の特別装備となる、エンジンフード
「T-spec」の特別装備となる専用バッヂ。リアのGT-Rエンブレムの下と、フロントグリル内にも装着される
「T-spec」の特別装備となる専用バッヂ。リアのGT-Rエンブレムの下と、フロントグリル内にも装着される

次ページは : 「T-spec」同士の違いは「軽量化」の量

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