「ご飯を食べながら運転」は違反か合法か 捕まる場合もあるので注意!!

では「ハンドル操作」をしなくていい場合はどうか

 では、「ハンドル操作」をしなくていいタイミングのある、日産プロパイロット2.0や、ホンダセンシングエリート搭載のクルマではどうだろうか。

 スカイライン(アリアLimitedにも)搭載されている、プロパイロット2.0のハンズオフ機能は、日産によると、「高速道路等の本線走行中、ドライバーが常に前方に注意して道路・交通・自車両の状況に応じ、直ちにハンドル操作できる状況にある限りにおいて、同一車線内でハンズオフが可能です」となっている。

 今回の「運転中の食事」に関しては、「常に前方に注意して」という部分と、「直ちにハンドル操作ができる」という部分がポイントであり、前を見ながら食べることができ、かつすぐにハンドル操作に戻れること、というのが条件となる。

プロパイロット2.0は、インテリジェント高速道路ルート走行中にシステムが「可能」と判断すると、ハンズオフが可能となるシステム
プロパイロット2.0は、インテリジェント高速道路ルート走行中にシステムが「可能」と判断すると、ハンズオフが可能となるシステム

 一方、レジェンドに搭載された、ホンダセンシングエリートの場合、「ハンズオフ機能付車線内運転支援機能」からさらに、世界初の「自動運転レベル3」技術である「トラフィックジャムパイロット(渋滞運転機能)」作動状態になると、ハンズオフに加えて「アイズオフ」も可能となる。このトラフィックジャムパイロット作動状態では、スマホを操作することも可能だ。

 しかし、自動運転レベル3は、条件付自動運転車(限定領域)。システムが使用可能な条件から外れる場合は、直ちにドライバーが運転することが求められるため、やはり「すぐにハンドル操作に戻れること」というのは、条件となる。

Honda SENSING Elite トラフィックジャムパイロット作動時の 表示例。30km/h以下になると「渋滞中」と判定し、システムが起動可能と判断した際にONとなり、アイズオフが可能となる
Honda SENSING Elite トラフィックジャムパイロット作動時の 表示例。30km/h以下になると「渋滞中」と判定し、システムが起動可能と判断した際にONとなり、アイズオフが可能となる
Honda SENSING Eliteの 聴覚・視覚に訴える操作要求のようす。システム作動の条件から外れると、ただちにドライバーが操作するよう、求められる
Honda SENSING Eliteの 聴覚・視覚に訴える操作要求のようす。システム作動の条件から外れると、ただちにドライバーが操作するよう、求められる

 「すぐにハンドル操作に戻ることができる」というのは、同乗者がいる場合はまだしも、ドライバーひとりで移動している場合、持っていた食べ物をその場に投げ捨てることができること、また、投げ捨てたことによって車内がどうなっても気にしない自信がある、ということだ。この自信がない限りやるべきではなく(そのまえに食べ物を粗末にしてはいけないし)、やはり運転しながらの食事は、できるかぎりしないようにしたい。

ひと口で食べることができるものであれば

 「食べ物を食べていること自体で違反となった」という事例は少ないようだが、違反にならないからOKというわけではない。道路交通法による取り締まりは「安全に走行するため」にある、という本質をドライバーは決して忘れてはならない。

 とはいえ、眠気覚ましやリラックスしたいときなど、お菓子をつまみながら走行する、ということもあるだろう。お菓子のように脇見することなく、ひと口で食べることができるものであれば、安全に注意しながらも、食べることはできるかもしれない。スマホだけでなく、運転中は、片手運転の時間が長くなるようなことはできるだけ避けよう。

冷たいアイスを食べてシャキッとしたい気持ちも分かるが、どうしても食べたいときは、クルマを安全な場所に停めて食べるようにしよう(AdobeStock_Евгений Медведев)
冷たいアイスを食べてシャキッとしたい気持ちも分かるが、どうしても食べたいときは、クルマを安全な場所に停めて食べるようにしよう(AdobeStock_Евгений Медведев)

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