かつては純正採用のフォグランプといえば、黄色いものが主流であった。しかしながら、いつのころからか、黄色いフォグランプは姿を消し、フォグランプという名のLEDや、白色ハロゲンのタイプのフォグランプが増殖している。
黄色いフォグランプが激減した理由を考察するとともに、フォグランプの最新事情について、ご紹介していこう。
文/吉川賢一
写真/TOYOTA、NISSAN、HONDA、SUBARU、AdobeStock(トビラ写真=xiaosan@AdobeStock)
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■黄色いフォグランプは悪天候でも見やすい
そもそもフォグランプは、保安基準では、「前部霧灯(ぜんぶむとう)」と呼ばれている補助前照灯だ。本来は雨や霧、吹雪などで前方視界が悪いときに、ヘッドライトの補助として使用するもの。対向車に自車の存在をアピールする意味もある。
ちなみに保安基準では、「自動車の前面には、前部霧灯を備えることができる」(第33条第1項)と書かれており、フォグランプ装着は、義務ではなく任意だ。
フォグランプの色味については、「白色または淡黄色、全てが同一のものであること」と規定されている。一度でも使ったことがある方であればお分かりだろうが、霧や降雪といった悪天候の中では、黄色いフォグランプの方が、圧倒的に見えやすい。
逆に、昨今主流の白い色のフォグランプだと、霧の水分や雪などにライトの光が吸収&乱反射してしまい、遠くまで届きにくい。
冬に雪の多い地域で運転中にホワイトアウトに出くわしてしまったとき、前が見えないからといってハイビームしてしまうと、前方が真っ白になり、状況はさらに悪くなってしまう。
その点、フォグランプは、取り付け位置が低く、照射角も広くなるように設計されているため、路肩や道路の凹凸が見やすくなる。黄色のフォグランプであれば、さらに見えやすくなる。そのため、かつては黄色いフォグランプは鉄則であった。
また、フォグランプは、漫画「頭文字D」に登場したAE86に角型の黄色いフォグランプが装備されていたように、実用としてもさることながら、カーファッションアイテムのひとつでもあった。
40代以降の方であれば、映画「私をスキーに連れてって(1987年)」で活躍した、セリカGT-FOURやカローラIIに付いていたPIAA製フォグランプが印象に残っているかたも多いだろう。
コメント
コメントの使い方フォグランプをヘッドライトと勘違いしてるバカが多すぎる。
カットラインの出てない粗悪なアフター品を「爆光(笑)」と勘違いして対向車に迷惑かけているバカが。
特にアホファードとかに多い。