日本車の速度メーター なぜ180km/h上限ではなくなったのか

■180km/h超のメーター 視認性にやや問題も

写真は、2016年12月登場の現行スイフトのメーター。
写真は、2016年12月登場の現行スイフトのメーター。

 どこまで速度が出るのか、もしくは測れるのか、ということも重要ではあるが、速度メーターの表示では「視認性」も重要だ。針で示すタイプの場合、表示上限が180km/hだと、ちょうど真上に100km/hから120km/hが来るので、高速道路を走行中に、さっと確認がしやすい。

 対して、速度表示上限を引き上げると、表示盤の真上付近に100km/hの表示がこないため、速度が視認しにくいというデメリットもある。

 自動車メーカーによっては、100km/hくらいまでは間隔を広めにとり、それ以上は細かくなるような可変レンジのメーター設計をしたり、針メーターの他にメーター内へ速度をデジタルで表示したり、ヘッドアップディスプレイ内に速度を表示したりと、工夫もされている。

 スポーツカーで、速度メーターの上限を300kn/hなどの高い速度にしているのは、そのモデルがハイパフォーマンスを誇示したい、という思惑もあるだろう。しかし、日常使用領域の視認性が悪いと、スピードを出しすぎていることに気づくのが遅れたり、速度の確認に時間がかかって前方不注意となるなど、危険な面もある。もちろん、見慣れてしまえば大した問題ではないが、「メリットはさほどない」ということは知っておいていただきたい。

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