コロナ・アリオンが好き? いや、トヨタが好きなのだ
ハイブリッドといえばトヨタ、予防安全技術アイサイトはスバル、低床ミニバンはホンダなど、各メーカーの代名詞があった時代は終わりを告げた。各メーカーの技術的な差は、どんどん小さくなり、ユーザーにとっては、どのメーカーを選んでも、それなりに高い技術の同じようなクルマに乗れるようになっている。
同時に、クルマのファン層も変わってきた。各メーカーを支持していたユーザーは、そのメーカーの特定の車種を支持するようになる。そしてこのファンたちはモデル廃止や改悪と言われるモデルチェンジを行うと、一瞬にして離れていってしまうのだ。
しかし5ナンバーセダンが多かったころは、メーカーに対するファンが非常に多かったと思う。現在、プレミオ・アリオンに乗っているユーザーの多くは、車種のファンではなくトヨタに対するファンなのだ。メーカー・販売店にとっては貴重なトヨタファンを、大切に扱ってほしいと切に願う。
プレミオ・アリオンは、メーカーとしてのクルマ作りが評価され、トヨタの販売力があってこそ売り抜けたクルマである。メーカーと販売店を育てたクルマとも言えるだろう。
こうした育てのクルマが、現在のラインナップでは見当たらない。開発・製造・販売がスクラムして売っていくぞという気を感じるクルマが少なくなっている。クルマ作りにおいても販売においても、この原点を知ることが必要だと筆者は考える。
自動車販売においては、指名は入らないが、しっかりと売り込めば売れていくクルマが大切である。プレミオ・アリオンはカローラアクシオにバトンを渡したが、彼らが担っていた大仕事を引き継げるクルマは、まだ出てこない。
【画像ギャラリー】5ナンバーセダンの完成形 プレミオ・アリオンを写真で振り返る!(12枚)画像ギャラリー
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