通報案件! ガチでCANインベーダーの機械が販売されていた!!
ベストカーwebのCANインベーダーの原稿を書いている時、CANインベーダーとはどんな機械なのか? を調べていたところ、兵庫県警が押収したCANインベーダー本体の写真が出てきた。まあ見た目はまるきり、モバイルバッテリーか、カラーなどは昔のiPodのような体裁だ。
何か別の画像はないものかといろいろ調べていたところ、かなりヤバそうなサイトを発見してしまった。なんと! CANインベーダーやコードグラバーに関わる機器が販売されていたのだ。
使用方法を説明した動画まであり、それらはロシア語であるが英語にも対応している。指定される連絡手段は「テレグラム」だ。ご存知の方もいらっしゃるとは思うが、テレグラムといえば犯罪者からも人気の非常に秘匿性の高いメッセージアプリである。
ただし、CANインベーダーやコードグラバーはキーを紛失した時に緊急でクルマ移動をする際などに使う正規の目的もあるため、販売自体は違法ではない。これらを業務の中で必要としている業種もあるだろう。

筆者が実際にメッセージを送ってみたところ、な、なんと3時間後に返事が来た!
・日本にはこれまで何度も送っていて1度の失敗もなくすべて届いている。
・ロシアからの発送で日本に到着するまでEMSで7~10日
・送料は無料(商品代に含まれる)
こちらの素性を詮索することもなく、また、レスポンスはとても早い。
車種別のCANインベーダー使用方法についても、わかりやすい説明図までつけて送られてきた。そこにあった車種はレクサスNX/GX/IS/LX/LS/UX、トヨタRAV4/ハイランダー/カローラ/ランドクルーザープラド……。スマートキーのタイプまで記されていた。
なぜ、対象車種がレクサスやトヨタ用が主流なのかを聞いてみると、「レクサスとトヨタは人気があるから」という返事だった。
価格は日本円にして約80万円。ちなみに以前、CANインベーダーを扱う業者に聞いた時には、「正規の価格は80万円程度だが、私たちは表ルートでは買えないので海外で販売している会社の従業員に横流ししてもらっている。
その関係で中間マージンを含めると値段は2倍以上になる」と話していた。ということはこのサイトで販売されているCANインベーダーは「正規の価格」ということになるのか? 兵庫県警が押収した際も、窃盗団は「知り合いから200万円で購入した」と話していた。
コードグラバーの機械もCANインベーダーと同様の価格帯(というより少し高め)で販売されている。正規の目的で使用する人がいないとは言えないが、今話題のCANインベーダーの機械が誰でも簡単に買えてしまうサイトは看過できない。そこで、ベストカーwebでは編集部から警察にこの件を通報した。
通報したところで、日本の警察は海外が絡むと自動車盗難のような事例ではなかなか動いてくれないのが現状だ。盗まれたという確実な証拠(エンジン番号などで照合できる盗品が海外のオークションや販売サイトで売られているなど)があっても、本気を出して動いてくれることはまれ。どこまで対応してくれるのか。
※本件に関しては、取材中に知りえた違法性の高い事案として、警察庁、警視庁、県警など各所自動車盗難担当の部署、サイバー対策課へ通報いたしました。通報後の対応に関してはいくつかの当局から「記事化しないでほしい」という要請がありましたので、控えさせていただきます。もしご報告できる進展がありましたら当サイトにてお知らせいたします。

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