日産ノートのフルモデルチェンジから、もうすぐ1年。この間、このノートをベースとする派生車が続々と発表となった。
2021年12月 ノートAUTECH登場 価格250万円~
2021年6月 ノートオーラ登場 価格261万円~
2021年8月 ノートオーラNISMO登場 価格286万円~
2021年10月 ノートAUTECHクロスオーバー登場 253万円~
「ノートオーラNISMO」については、他の3つと個性が若干異なる。「ノートAUTECH」、「ノートオーラ」、「ノートAUTECHクロスオーバー」については、価格帯がほぼ同じであり、「どれにしようか」と頭を悩ませているかたも多いだろう。
本稿では、この3台の詳細を確認しつつ、それぞれの特徴をご紹介していこう。
文/吉川賢一、写真/NISSAN
3ナンバーと静粛性の高さ 「ノートオーラ」
「上質をまとったコンパクト」がテーマのノートオーラ。特にインテリアのクオリティが素晴らしい。これまでの日産車のインテリアのイメージを完全に塗り替える上質さだ。ベースのノートも、素晴らしい進化を遂げたが、ノートオーラではそこからさらに上質に仕上げてきた。
運転席目の前の12.3インチのフルTFTメーターは、メルセデスやBMWといった欧州プラミアムコンパクトとも互角に戦えるほど、サイズも十分に大きく、かつ視認性も良い。
本革ステアリングも標準装備だ。また、「G leather edition」のダッシュボードやセンターコンソールを覆う木目調パネルは、木目の凹凸を表現する微細加工と艶を抑えた表面で、落ち着いた大人の高級感を演出している。
ノートオーラで驚いたのが、BOSEのパーソナルプラスサウンドシステムだ。
Aピラー左右にツイーター、165ミリのワイドレンジスピーカーが運転席助手席それぞれ足元に1基ずつ、ヘッドレストの左右に2基の60ミリスピーカー(運転席助手席それぞれで計4基)、合計で8つのスピーカーを駆使し、前席で最も良い音質になるよう、音場が作り込まれている。
音の臨場感が半端なく、ヘッドレストからの音がちょうどよい塩梅で届くため、音楽を聴いていて、実に心地がよい。ノートオーラの世界観に非常にマッチしたシステムだと思う。
ノートオーラは、ノートに対して、e-POWERの最大出力を18%UP(85kW→100kW)、最大トルクを7%UP(280Nm→300Nm)させてきた。このパワーの差は、乗り比べないと分かりづらい差ではあるが、ノートとノートオーラの走りで、圧倒的に違うのが静粛性の高さだ。
具体的には、フロントおよびサイドガラスを透過する音が、ノートやノートAUTECH、AUTECHクロスオーバーと比べて圧倒的に静か。後席も相当に静かで、走行中でも前後席の間で、後席の人が身を乗り出さずとも問題なく会話ができる。コンパクトカーで味わえるレベルではない。
ノートオーラ発売開始後3週間までの、最人気グレードは「G leather edision(約270万円)」。次いでその4WDバージョンである「G FOUR leather edision(約296万円)」と、上級グレードが人気。
また、ナビシステムとプロパイロット、BOSEスピーカーのパッケージオプションは、40万1500円と高額にもかかわらず、装着率なんと88%。ノートオーラは、高くてもいいものが欲しい、というユーザーに受け入れられているようだ。
コメント
コメントの使い方