日産オーラは「フツーのコンパクトカーには物足りない」という人々にぜひ乗ってほしい。デザインにも走りにもとことんこだわりぬいた、史上最も“贅沢”なコンパクトカーだ。コンパクトというジャンルを超えた魅力を持つ日産オーラの魅力を、多面的に解説します。【PR】
文/塩見智
写真/池之平昌信
専用のエクステリアとパワートレーン
一見すると日産の人気コンパクトカー、ノートに見える? いやいや、細部はかなり違う。LEDヘッドランプで目元がよりくっきりし、その下のターンランプはシュッとしていて歌舞伎役者の隈取のよう。光れば流行りの流れるシーケンシャルタイプだ。リアコンビランプはガーニッシュで左右がつながって見え、高級感増し増し。そう、このクルマはオーラ。言うなれば、よりマチュアな〝おとな〟なのだ。
オーラがノートと異なるのはディテールだけではない。そもそもノートとはトレッドが違う。左右のタイヤは205/50R17となり、ノートよりも20mm外に張り出していて、40mmワイドな車幅となっているのだ。それに伴い前後左右のフェンダーは専用デザインとなった。
運転してみて、40mmのワイド化がよくよく考えられた数値だと気付かされた。ワイド化はやりすぎると取り回しが悪化するし、控えめだと違いがわからない。オーラは見た目の踏ん張り感、どっしり感がアップして文字どおりオーラを放ちつつ、取り回しのよさ、運転のしやすさは維持されていた。
インテリアを見回すと、エクステリアで抱いた〝ひと味異なる印象〟を再び感じることになる。ダッシュボードやシフトレバーまわりといった一番に目が行く部分に木目調パネルが配置され、ダッシュボード上部、ドア、センターコンソールのアームレストなどに落ち着いたグレーのファブリックがあしらわれる。ウッドとファブリックのコンビネーションは見ても触れても心地よく、コンパクトカーでは他にちょっと思いつかないほど落ち着くインテリアに仕上がっている。
今回テストしたのはGレザーエディション。厚みを感じる本革シートは、掛け心地のよさとホールド性(滑りにくさ)を両立している。デザインに優れ、外から見ても車内にいても、常に上質さを感じることができる。ノートの軽快さ、カジュアルさとはまた違った魅力だ。
搭載されるのはご存知e-POWER。1.2L 直3エンジンはもっぱら発電に徹し、最高出力100kW(136ps)、最大トルク300Nm(30.6kgm)のモーターが前輪を駆動する。ノートから第2世代になったe-POWERだが、オーラはさらにモーター出力をアップさせてきた。
さらに完成度を高めた第2世代e-POWER
試乗したのはFWD。1260kgの車重に対し、想像以上の力強さを発揮するモーターのおかげで、オーラはシチュエーションを選ばず、いつでも、どこからでもスムーズに加速する。シームレスな加減速は100%モーター駆動のEVそのもの。日産のe-POWERがハイブリッドと距離を取っているのも、この加減速のスムーズさにプライドを持っているからだろう。
オーラは3つのドライブモードを備えるが、デフォルトで入るECOモードは、名前はECOなれど、ECOと思うなかれ。普段(上り坂も下り坂も多人数乗車時も)はこれに入れっぱなしでOKだ。
山道などで活発な走りを楽しみたい時には「SPORT」を選ぼう。ワインディングロードでの撮影中に試してみると、アクセルのオンオフ操作に対する反応が明らかに鋭くなって、運転がうまくなったように感じ、モーター駆動の魅力を味わい尽くすことができた。カメラマンからOKが出ても走り続けて呆れられたが、彼だって乗ればこうなったはずだ。
穏やかに走らせている間はもちろんのこと、活発に走らせても静粛性が高いのには驚いた。同クラスの国産コンパクトカーのレベルを突き抜けて静かだ。ピュアEVじゃないので必要に応じてエンジンはかかる。その際に聞こえてくるエンジン音は、遮音性の高いガラスを採用し、人がうるさく不快に感じる周波数の音がきちんとカットされているほか、エンジン音を感じやすい低速時にはエンジン回転数を落とす制御が働き、日産のこだわりが体感できる。
そして日産自慢の運転支援システムのプロパイロットも当然設定される。ナビリンク付となって、ルート上の制限速度が変わった際の設定速度自動変更やカーブ手前での自動的な減速が可能となった。またインテリジェントエマージェンシーブレーキ、2台前の車両の急減速も検知する前方衝突予測警報、後側方衝突防止支援システムなどを軸とした360°セーフティアシスト(フル装備で全車標準)によって、予防安全性能も最先端を行く。























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