三菱自動車RVRが販売不調らしい。確かに筆者の住む東京では見かけることは少ない気がする。
今年の夏に、衝突被害軽減ブレーキシステムや 前進時の誤発進抑制機能、車線逸脱警報システム、オートマチックハイビームなどの安全装備などを充実させて「一部改良」がされたのだが、それをご存知の方も少ないだろう。
いやもっといえば、2019年の夏に大幅な「顔面改良」が施され、かなりのイケメンになったのだが、いかんせん街で見かける機会も少ないので気付いてないヒトも多いような気がする。グローバルでは好調なRVRなのだが、三菱の本国である日本市場では名車「RVR」の灯が消えかねない。
そこで今日は三菱車マニアの筆者からの応援メッセージを贈る。
文/池之平昌信、写真/MITSUBISHI
■三菱の名車「RVR」を語る……前に
唐突だが「重い戦車と軽い戦車」のハナシを聞いたことがないだろうか?
重い戦車は厚い鉄板で充分な装甲を備え、敵の攻撃に耐える性能が高い。それに比べ軽い戦車は撃たれ弱いがフットワークが良いので敵に近づき攻撃ができる。
火力(大砲)の性能が同じだとして、もしあなたが選べるとしたら、どっちの戦車に乗りますか?
戦争のハナシはきつい? では、多少壊れる可能性が高いけど軽いカメラと、重いけど頑丈なカメラだったら?
モータースポーツにおいて、速いけどリタイヤも多いマシンと、ちょっと遅いけど完走率の高いマシンだったら?
筆者の本業はカメラマン。しかもスタジオは皆無でアウトドアでの撮影が多い。カメラの故障ばっかりはどうにもならないので常に2台以上を現場に持ち込む。
だが、極限の現場では1台しか持って行けないし、予備を持つことは足かせになってしまう。つまり「信頼性」を第一にカメラを選ばねばならないのだ。
この際「ベストカー」では、はっきり言っちゃおう! 自分のカメラはニコンだ! 別にキヤノンが壊れやすいと言ってるわけではないので誤解しないでくださいね。ちなみにニコンのカメラとレンズは同等ライバル品より、重く、大きく、高価であるというのが定説です。
だが、最近のカメラはどんどん進化して、雨や埃の中で酷使しても故障することが減ってきた。もはや、そこにニコンとキヤノンの差はないのかもしれない。
クルマもそんな感じじゃなかろうか。
性能差が拮抗して個性の差が減ってきて、どうも世の中は、軽くて、華やかで、口のうまいヒト(宣伝上手)やモノになびいている気がする。
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