トヨタEV戦略は国内メーカーに革命を起こすのか
そしてbZ4Xから始まるトヨタの電気自動車商品群は最初から世界戦略まで考えている。プラットフォームを見ると、カムリやRAV4などが使っている『TNGA GA-K』をベースにした『e-TNGA』。GA-Kは世界中の工場で生産されているため、時機到来となったらどこでも生産出来るのだった(当初は中国と日本で生産)。
さらに驚くのが電池戦略。世界の流れを見ると電池は現地調達が基本になりそう。アメリカで売るクルマはアメリカ製。中国なら中国製、といった具合。e-TNGA商品群に搭載する電池の計画によれば、世界70箇所で造るという。「調達」(他社から購入)じゃなく独自生産です。独自生産するなら調達価格の相場変動リスクを減らせる。
考えて頂きたい。トヨタは2030年に電気自動車を200万台生産すると公表した。トヨタ以外のメーカーも2030年に大量の電気自動車を生産するだろう。となれば電池の供給量がボトルネックになってくること間違いなし。半導体不足と同じリスクだ。供給量不足になると電池価格だって高騰すること必至。それをトヨタは嫌ったワケ。
しかもリチウムに代表される電池生産に使う素材の確保から始めているから入念だ! bZ4Xをみて単に「やっとトヨタも電気自動車を出しますね」と考えるだけでは、その裏側にあるトヨタのカーボンフリー戦略の規模感を見誤ると思う。bZ4Xを皮切りに次々と「顧客満足度の高い」電気自動車が出てくると思う。
今のところトヨタの電気自動車戦略と歩調を合わせているのは、bZ4Xを共同開発したスバル。そしてスズキもトヨタとチームを組んで主として新興国市場で電気自動車戦略を担う。ダイハツはトヨタとスズキのバックアップをしている。遠からずマツダも白旗を上げて仲間入りか。日産/三菱自動車とホンダの戦略が気になります。
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