■トヨタと日本にとって無くてはならないメーカー
2000GTの協業で得た成功を元に、トヨタとヤマハは更に絆を強め、トヨタの量産車用のDOHCエンジンの開発も行うようになっていった。
1970年に登場した名機、1.6リッター直4DOHCエンジンの「2T-G」(搭載車:セリカ1600GT/レビン/トレノ/カリーナなど)、1977年の直列6気筒DOHC 24バルブエンジン「1G-GEU」(搭載車:マークII/チェイサー/クレスタ/セリカXX/ソアラなど)。
1999年に登場した連続可変バルブタイミング・バルブリフト機構を備えた1.8L 直列4気筒DOHCエンジンの2ZZ-GE(搭載車:セリカ/ターボ版はロータス・エリーゼ、エキシージにも搭載)、2009年登場にV型10気筒DOHC40バルブの1LR-GUE(搭載車:レクサスLFA)など、挙げればきりがない。
直近では、2021年11月、スーパー耐久レース最終戦岡山のイベント広場で、ヤマハはミッドシップ搭載を想定した、5.0リッターV型8気筒の水素エンジン、および8-1集合排気管によるハーモニックレーシングサウンドのシステムを、世界初公開している。
トヨタからの依頼で、2018年に製作した試作型エンジンだが、レクサスRC-FやLC500用の5.0リッターV8エンジン(2UR-GSE)をベースとして、水素燃焼用に改良したものだ。
既に最高出力335kW/6800rpm、最大トルク540Nm/3600rpmを実現するという。また8-1等長としたのは、高周波の美しい排気音を狙ってのことだ。
今やヤマハは、スポーツタイプのエンジン開発の先進メーカーとして、トヨタにとって、さらには日本にとって、なくてはならないメーカーだ。
■次期型LFAもヤマハとのコラボで間違いなし!?
トヨタとヤマハの次のプロジェクトについては、レスサスの頂点であるLFAの次期型モデルが考えられるところだ。現時点、次期型LFAの開発の進捗については分かっておらず想像の域をでないが、限られた生産数で、スポーツカー向けの新型エンジン開発となれば、ヤマハの他には考えられない。
また、ヤマハは、2021年4月より、ハイパーEV向け電動モーターユニットの試作開発受託を開始したと発表している。
最大出力350kWクラスの電動モーターを新開発しており、主な特長は、ギア、インバーターを一体化したコンパクトな機電一体型の電動モーターユニットであるということ。
車両へ4機、もしくは複数ユニットを搭載し、車両総出力は1.47MW(2000ps)級のポテンシャルを持つという。活躍の場が、WEC(世界耐久選手権)か他かはわかっていない。
トヨタの躍進を陰で支えるヤマハ。両社のコラボは今後も続いていくだろう。
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