これは本当に便利なの!? ゴールド免許更新時のオンライン講習!!

利便性向上!? 逆に面倒くさい!? ゴールド免許更新時の受講がオンラインで可能に!!

 コロナ禍の影響で、免許更新センターは従来以上に混み合っている。その理由は、ソーシャルディスタンスを保つために講義を行う教室の定員を半分以下としており、1回の講義に参加できる人数が減ってしまっているからだ。

 ゴールド免許を取得した優良ドライバーでも、5年に1回は30分の講義を受けなければならないが、なんと2022年2月1日からオンラインでその講義を受けられるという! その詳細をご紹介しよう!

文/藤田竜太、写真/Adobe Stock(トップ写真=umaruchan4678@Adobe Stock)

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■とりあえずは一部地域で試行

まずは2022年2月1日より一部地域で試行される。今後対象地域を全国に拡大する予定だ(Kumi@Adobe Stock)

 ゴールド免許=優良運転者と、一般運転者(継続して免許を受けている期間が5年以上、かつ3点以下の軽微な違反が1回のみ)でも、5年に一度、それ以外のドライバーだと3年に一度の義務がある、運転免許証の更新。

 これまでは5年間無違反だった優良運転者でも、更新の際は免許センターか警察署に出向いて、30分間のありがたい講習を受講する必要があった。

 ところが2021年の12月、警察庁は優良運転者が免許更新時に受ける講習のオンライン実施を、2022年2月1日から試行すると明らかにした。

 これは1本10分の動画を、インターネットを介して3本(合計30分)の動画を見ることで、免許更新時に必要な講習を受講したとみなす制度だ。

 来年2月から実施するオンライン講習は、とりあえず北海道、千葉県、京都府、山口県の4道府県のみが対象のモデル事業で、それ以外の都府県はまだ当面対象外。(警察庁は2024年度末から全国に対象を拡大する方針)

 対象地域の住民であっても下記の条件があり、オンライン講習の対象者には、2021年12月下旬以降から順次、案内はがきが配布されることになっている。

・令和4年2月1日以降に誕生日を迎える人
・公安委員会から届く「運転免許証更新のお知らせ」と記載されたハガキの講習の区分が「優良」(=ゴールド免許)であること
・マイナンバーカードの保有者
・マイナンバーカードに対応したICカードリーダライターが必要
・マイナンバーカードを読み取ることのできるスマートフォン又はインカメラ若しくは外付けWebカメラ付きパソコンがあること
・70歳未満(70歳以上は高齢者講習を受講するため)

■けっきょく同じ!? 免許証の交付は従来通り対面で

オンライン受講資格が細かい上に、視聴手続きもかなり面倒そうだ。マイナンバーカードの必要性にも疑問が残る(akaricream@Adobe Stock)

 オンライン講習を受ける流れは、下記の通り。

【1】案内はがきを受け取る
【2】道府県警のホームページでモデル事業対象者、受講方法、受講上の注意事項等を確認
【3】専用サイトにアクセス
【4】マイナンバーカードと運転免許証を用意し、オンライン講習(モデル事業)を受講(このとき、マイナカードに記録されている署名用電子証明書の暗証番号〈6~16文字の英数字〉が必要になるが、マイナンバー自体は不要)

 オンライン講習の動画は、24時間視聴可能で、10分×3本を連続して視聴してもいいし、間をおいて別々に視聴してもOK。

 視聴中、一時停止は出来るが早送りはできない仕様。再視聴は出来るようになっている。

 また1本視聴するごとに、簡単な小テストが行なわれ、受講者本人であることを確認するために、動画内で顔写真を撮影することになっている。

 撮影が合計3回で、撮影に同意いただくチェックボックスにチェックを入れるとカメラが起動し、撮影ボタンを押すことで撮影される。(カメラはチェックボックスに同意のチェックを入れた時のみ起動し、常時撮影・録画されるわけではない)

・顔のみ撮影し、背景は撮影されない
・自動での顔認証は行なわれない
・撮影した顔画像を確認することができ、撮り直しが可能
・顔画像は免許証の更新事務に必要な期間が経過した後、システム上自動的に消去される(オンライン講習の際に撮影した顔写真は、運転免許証の写真とは別のもの)

 このように、なかなか条件が細かく、視聴手続きも面倒なのだが、一番のネックはオンラインで講習を受講したとしても、最終的に免許センターか警察署に行かないと新しい免許証が交付されないということ!

 オンライン講習を済ませたあと、受講者は運転免許センター、警察署等の免許更新窓口に出向き、更新申請書等の記載、必要書類等の確認、適性検査(視力検査等)、写真撮影(警察署の場合は持参)をしなければならない。

 けっきょく免許センターに出かけるのなら、優良運転者の場合、リアルな対面講習でも、所要時間は30分なので、事前にオンライン講習を受けるメリットは、ほとんどないように思えるのだが……。

 ちなみに運転免許証の更新に必要な手数料は、オンライン講習でも通常の対面講習と同額(免許センターか警察署の窓口で支払い)。

 すべての手続きを終えたら、運転免許センターでは、即日運転免許証が交付される。警察署等では、更新申請をした窓口での後日の受取りか郵送での受取りを選択(郵送については、警察署等に確認)。

 警察庁はこのシステムの構築と保守運用のため、2021~22年度に約6億円もの予算を要求しているとのことだが、費用対効果はかなり疑問。

 相変わらず普及が進まず、免許の更新や交通安全にまったく関係のないマイナンバーカードを絡めてくるところにも、何やら裏がありそうというのは、穿ち過ぎだろうか???

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