■けっきょく同じ!? 免許証の交付は従来通り対面で
オンライン講習を受ける流れは、下記の通り。
【1】案内はがきを受け取る
【2】道府県警のホームページでモデル事業対象者、受講方法、受講上の注意事項等を確認
【3】専用サイトにアクセス
【4】マイナンバーカードと運転免許証を用意し、オンライン講習(モデル事業)を受講(このとき、マイナカードに記録されている署名用電子証明書の暗証番号〈6~16文字の英数字〉が必要になるが、マイナンバー自体は不要)
オンライン講習の動画は、24時間視聴可能で、10分×3本を連続して視聴してもいいし、間をおいて別々に視聴してもOK。
視聴中、一時停止は出来るが早送りはできない仕様。再視聴は出来るようになっている。
また1本視聴するごとに、簡単な小テストが行なわれ、受講者本人であることを確認するために、動画内で顔写真を撮影することになっている。
撮影が合計3回で、撮影に同意いただくチェックボックスにチェックを入れるとカメラが起動し、撮影ボタンを押すことで撮影される。(カメラはチェックボックスに同意のチェックを入れた時のみ起動し、常時撮影・録画されるわけではない)
・顔のみ撮影し、背景は撮影されない
・自動での顔認証は行なわれない
・撮影した顔画像を確認することができ、撮り直しが可能
・顔画像は免許証の更新事務に必要な期間が経過した後、システム上自動的に消去される(オンライン講習の際に撮影した顔写真は、運転免許証の写真とは別のもの)
このように、なかなか条件が細かく、視聴手続きも面倒なのだが、一番のネックはオンラインで講習を受講したとしても、最終的に免許センターか警察署に行かないと新しい免許証が交付されないということ!
オンライン講習を済ませたあと、受講者は運転免許センター、警察署等の免許更新窓口に出向き、更新申請書等の記載、必要書類等の確認、適性検査(視力検査等)、写真撮影(警察署の場合は持参)をしなければならない。
けっきょく免許センターに出かけるのなら、優良運転者の場合、リアルな対面講習でも、所要時間は30分なので、事前にオンライン講習を受けるメリットは、ほとんどないように思えるのだが……。
ちなみに運転免許証の更新に必要な手数料は、オンライン講習でも通常の対面講習と同額(免許センターか警察署の窓口で支払い)。
すべての手続きを終えたら、運転免許センターでは、即日運転免許証が交付される。警察署等では、更新申請をした窓口での後日の受取りか郵送での受取りを選択(郵送については、警察署等に確認)。
警察庁はこのシステムの構築と保守運用のため、2021~22年度に約6億円もの予算を要求しているとのことだが、費用対効果はかなり疑問。
相変わらず普及が進まず、免許の更新や交通安全にまったく関係のないマイナンバーカードを絡めてくるところにも、何やら裏がありそうというのは、穿ち過ぎだろうか???
【画像ギャラリー】メリットあるの!? 複雑怪奇なゴールド免許更新時の受講オンライン化は誰が利用する!?(4枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方北海道に住んでいますが、最寄りの警察署では月に1回しか講習がありません。また、運転免許センターは160kmほど離れています。
北海道ではそのような環境が普通ですので、とても便利になります。