THE惜別車2022 ホンダは2年間で9車種消滅! シャトル インサイト CR-Vに続く生産終了車はあるか?

■CR-Vとヴェゼルの中間に位置づけられる新型SUVが登場!

2021年9月にホンダのインドネシア法人が発表した「BR-V」。3列シート7人乗りと、2列シート5人乗りを持つコンパクトSUV。ボディサイズは全長4490×全幅1780×全高1685mm
2021年9月にホンダのインドネシア法人が発表した「BR-V」。3列シート7人乗りと、2列シート5人乗りを持つコンパクトSUV。ボディサイズは全長4490×全幅1780×全高1685mm
2021年11月にホンダのインドネシア法人が世界初公開した、新型「SUV RS CONCEPT」
2021年11月にホンダのインドネシア法人が世界初公開した、新型「SUV RS CONCEPT」

 2022年11月にも国内投入される新型SUVは「CR-Vとヴェゼルの中間に位置づけられる」とホンダは説明している。ところがパワーユニットは1.5ターボと2リッターハイブリッドを搭載する。これらはCR-Vと同じである。

 CR-Vの現行モデルの発売は2018年8月30日である。国内では人気がないので同じモデルをフルモデルチェンジして国内で発売するわけいはいかない。しかしグローバルでは成功しているモデルだから、廃止するわけにはいかないのだ。

 したがって国内ニーズに合わせた別ブランドの新型車を投入して、SUVラインアップの強化と再構築を目指すことにしたといえるだろう。

 ホンダは2021年新型BR-Vやそのスポーティ版となる「SUV RS コンセプト」をインドネシアで発表しているが、このBR-Vは3列シートのコンパクトSUVの2代目モデル(エンジンは1.5Lガソリンのみ)で、フィットの下のクラスとなるBRIOのプラットフォームを採用。

 しかし最新情報では、この東南アジアで販売されているBR-Vをそのまま日本で発売するわけではなく、CR-Vとヴェゼルの中間に位置づけられる新たなホンダの新型SUVは、国内専用モデルとして開発・販売されることになりそうだ。

 ホンダの国内向けラインアップはトヨタ、日産、マツダ、スバルなどライバル他社に比べるとまだまだ弱く十分ではない状況にある。

 当面はコンパクトクラスのフィットでカバーする方針。そのひとつは8月にもマイナーチェンジするフィットが受け持つ。

 フィットシリーズにはSUVテイストの「クロスター」を設定しているが、このマイナーチェンジでフロント&リアガードを装備、合皮コンビシートを設定するなどSUVテイストをより強化する方針である。

フィットクロスターをマイナーチェンジすることによってSUV色を強め、ラインナップの穴を埋めることが予想される
フィットクロスターをマイナーチェンジすることによってSUV色を強め、ラインナップの穴を埋めることが予想される

 これらの商品力強化は従来のシャトルユーザーを取り込む狙いもあるため、シャトルを廃止し、フィットクロスターからの代替え促進を図る方針に切り替えるということであろう。

 ただ、販売不振の要因の一つといわれているフロントマスクのデザインについてだが、大幅に変更するという情報は入ってきていない。

 インサイトは1.5リッターのハイブリッド専用モデルである。シビックと同格の価格帯となっている。これまではシビックが1.5リッターターボを搭載し、コンセプト分けをしていた。

 しかしながら今夏にはシビックに2リッターハイブリッド車のe:HEVを設定する。インサイトは1.5リッターのハイブリッドでコンセプト分けは可能だが、価格帯が一部重なることやインサイトの販売不振もあり、こちらはほぼ同時期に廃止となる。実質的にはインサイトはシビックとの統合ということになる。

 ただシビックハイブリッドは2リッターで、インサイトよりも走りのポテンシャルを高めたスポーツ色の強いコンセプトを採用する。

 またホンダは2040年までに電動化を確立すべく次世代の商品ラインナップの再構築を進めている。それまでに販売が頭打ち傾向にあるモデルやガソリン車を廃止し、電気自動車や100%ハイブリッド車に置き換えていく方針と思われる。

次ページは : ■そのほか2022年に生産終了が予想されるクルマ

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