■寒冷地仕様が減っている? 装着すればメリットだらけ、デメリットは唯一のアレ
筆者は、寒冷地仕様で加わる装備のほとんどが、クルマ・ユーザー双方にメリットがあると感じる。唯一のデメリットは、オプション装着のため、購入時に余計なお金がかかってしまうということくらいか。
昨今は、あえて寒冷地仕様という形態をとらずに、標準車両から既に寒冷地仕様に近しい装備を行って販売するメーカーも増えてきた。スバル・マツダ・ホンダの3社は、寒冷地仕様を設定していない。他メーカーでも、寒冷地仕様をオプション設定するクルマが減ってきた印象だ。
降雪や積雪の有無、外気温が何度以下になるのかなど、寒冷地仕様を選ぶか否かのボーダーラインはあるが、仮にほとんど積雪が無い九州南部や沖縄地方であっても、寒冷地仕様にすることのメリットは大いにある。大容量バッテリーは夏場にも役立つし、寒い冬のヒーター類は雪が無くとも重宝するだろう。
メーカーとしてはコストのかかる仕様なだけに、今は有料オプション扱いが多い。しかし、クルマの使いやすさを考えると、寒冷地仕様を標準状態にしてもいいと筆者は思う。今後、標準仕様と寒冷地仕様の垣根は低くなり、現在の寒冷地仕様が未来の標準仕様となる日も、近いかもしれない。
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