いざというとき「フルブレーキ」踏めますか?やっておいたほうがいい危機回避

スピンを経験しておくと、「運転」の価値観が変わる

 ほかにもクルマを運転する上で経験しておいてほしいのが「スピン」だ。クルマはどのようにスピン(もしくはハンドルが効かなくなる)に至るのか、運転席からはどんな見え方をするのか、そのときのハンドルの重さ、身体にかかる加速Gなど、一度体験しておくとためになる。運転にちょっと自信がある方こそ、試してほしい。

 通常は、クルマはハンドルを切れば曲がるが、ある速度を越えると、ハンドル操作が効かなくなる瞬間が訪れる。もしも山道を走っているときにそうなったら、崖の下まで真っ逆さまだ。一度でもスピンを体験しておけば、コーナーの手前できちんと減速することの重要性が、よく分かるはずだ。

 ほかにも、意外と知らない発炎筒の使い方や、万が一の事故や災害の際に命を守ってくれることとして、シートベルトの切り方や車内からガラスを割って脱出する方法など、ドライバーならば知っておくべき危機回避行動はいくつかあるが、いずれも練習は難しいので、せめて知識だけでもいれておいてほしい。ちなみに、シートベルトは「斜めに切る」こと、そしてクルマのサイドガラスは「窓の隅を狙って割る」がポイントだ。

メーカー主催の講習会が各地で開かれているので、ぜひ参加していろいろな回避行動を体験をしておきたい
メーカー主催の講習会が各地で開かれているので、ぜひ参加していろいろな回避行動を体験をしておきたい

◆      ◆     ◆

 自動車メーカーやJAF、サーキットなどが主催する実技講習会やドライビングスクールでは、文中で紹介した、フルブレーキやスピンを経験できるプログラムが用意されている。こうした講習会に参加し、実際に経験しておくと、いざというときに心強い。時間もお金もかかることではあるが、いざという時に自分や他の人の大切な命を守るためのスキルを身につけると考えれば安いものだ。ぜひ、機会を見つけて参加してみてほしい。

【画像ギャラリー】安全性能が最高評価!! 自動車アセスメント(JNCAP)でファイブスターを獲得したクルマたち(21枚)画像ギャラリー

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

不死鳥のごとく蘇る! トヨタS-FR開発計画は再開していた! ドリキンこそレジェンドの土屋圭市さんがトヨタのネオクラシックを一気試乗! GWをより楽しく過ごす情報も満載なベストカー5月26日号、堂々発売中!