交差点や路地で、いったん外側に膨らんでから曲がるクルマを見かけることがある。いわゆる「あおりハンドル」と言われる運転のしかたなのだが、後続ドライバーからすれば突然、前のクルマが反対側に向いてから曲がり始めるのでヒヤリとさせられた人もいるのではないだろうか?
なぜ危ないのか、免許を取りたてのドライバーがついついやってしまいがちな、この行為について考えてみたい。
文/国沢光宏、写真/AdobeStock(トビラ:Haru Works@AdobeStock)
■あおられる人は自分の運転を思い返してみよう
最近あまり話題にならない「あおり運転」ながら、以前より減ったもののSNSやネットを見ているとけっこうな頻度で出てくる。以前から書いてきているとおり、あおられる人は相当の確率で「あおられる運転」をしているように思う。
例えば車線変更。誰でもほかのクルマが「それは酷いだろう」というタイミングで車線変更してきて目の前に入られたら、イラッとすることだろう。
あおられるドライバーの大半が自分勝手な運転をしていると思っていい。マナーのいい&スマートな車線変更は以下のとおり。
まずウインカーを出し、後続車が「譲るか譲らないか考えられるだけの時間分を待つ」。入れたくなければ車間を詰めてくるだろう。そうしたら無理しない。車間を詰めてこなければ「受諾」と判断。その場合も「いやいや受諾」の可能性を考えておく。
続いて急な車線変更じゃなく、3秒くらいかけるつもりで隣の車線へ。急な動き、後続車からすれば乱暴に見えてイラッとします。車線変更後はハザードを点滅させたり、左手を挙げて挨拶したりすれば満点。
こういった車線変更で後続車が怒ることなどありません。追い越し車線のノロノロ走行や、追い越しできない区間で延々と後続車に流れを阻害するような運転はケンカ売っているのと同じ。
警察や大手メディアなども、あおるほうばかりを批判し、マナー違反となる「あおられる運転」についちゃまったくのスルー。そもそも教習所が「あおられない運転」を教えない。もう少しマナーのいい運転や、スマートな運転の啓蒙活動を行うべきだと思う。
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