ル・マン王者勇退のなぜ!? 中嶋一貴のチーム運営に携わる本音を直撃

ル・マン王者勇退のなぜ!? 中嶋一貴のチーム運営に携わる本音を直撃

 元F1ドライバーにして、世界耐久選手権(WEC)王者にも輝いた中嶋一貴選手。その華麗なるレーシングキャリアからの勇退が発表され、現在はTOYOTA GAZOO RACING EUROPE(TGR-E)の副会長を務めてる。

 「副会長」といえばかなりの職権もありそうだし、中嶋氏の実績から言っても相応のポジションとは思う。しかしそうはいってもいったい日頃なにをしているのかはなかなかメディアには明るみに出てこないのも事実だ。

 ベストカーWebとしてはモヤモヤしていたこともあり直接取材を申請してみたところなんとオンラインでご本人との直接取材が実現。F1ドライバーの頃から中嶋一貴選手を取材しているジャーナリスト段純恵氏が徹底取材した。

文/段 純恵、写真/TOYOTA GAZOO Racing

【画像ギャラリー】現在TOYOTA GAZOO RACING EUROPEの副会長を務める中嶋一貴の現役ラストラン(12枚)画像ギャラリー

■WRCにも帯同するなどフィールドを広げる副会長

2021年12月、現役レーシングドライバーとしての引退を発表した中嶋一貴。WECからの勇退を発表してからおよそひと月後の電撃発表だった
2021年12月、現役レーシングドライバーとしての引退を発表した中嶋一貴。WECからの勇退を発表してからおよそひと月後の電撃発表だった

 TGR-E副会長とはなんぞや? ですか。改めて問われると、僕自身『なんなんでしょうね?』となってしまいます(笑)。

 ケルンのTGR-Eには1月17日に着任しました。こちらへ来るのにあたり受けた課題は、TGR-Eをもっと良い方向にしていくために僕なりの目線で気づくところはどんどん指摘する、ということです。現地で生で見たことを特に日本にいる人たちに聞かせてほしいということですね。

 あとは日本の若手がWECやラリーで世界を目指せる環境を作っていくために、僕の目線で気になるところをチーム内で指摘しつつ、人と人をうまくつなぐ役割ができればいいかなと考えています。

 ラリーについて、技術的なことで僕がどうこう言う部分はありません。

 ただ実際モンテカルロラリーに行って初めてチーム側の人間としてフルで見ると、ラリーにはWECと違う難しさやチームに求められる動き方があって、フィンランドのチーム側とケルンのTGR-E側で互いに摺り合わせが必要な部分があるように思いました。

 難しい部分もあるでしょうが、現場で必要なことをできるだけ会社にフィードバックしチームをサポートすることも僕の役割のひとつだと思っています。

 いまはどうしても『副会長』という肩書きだけが一人歩きしていますが、便利屋じゃないけど、いろんなところに顔を出して話を聞く、それを他の人につなげていくことが現実的に僕ができるところです。

 MBA(経済学修士)獲得までは期待しないでいただくほうが良いですが(笑)、経済や会社の経営を知らないと話に加われない場面も今後絶対に出てくる。

 そのための勉強も取りかからないといけませんが、まずは出来ることをひとつひとつやっていかないと。それがまず僕に期待されている部分でもあるでしょうから。

 とにかくどんどんどんどん積極的に動き回っていきたいです。WECはいま将来にむけてカテゴリーをどのようにしていくのかという話を始めるタイミングにあります。

 FIA、ACOでも実際そういう動きが出始めていて、トヨタにとってもとても大事な時期にある。技術的なことはもちろん、持続的にファンの皆さんに楽しんでもらえるレースを続けていくためにどうするかを話し合っていく。

 そこにTGR-Eをふくめたトヨタとしてどんどん関わっていこう、ヨーロッパだけでなく日本からも話し合いに加わり、協調しながら進めていこうという情況です。

次ページは : ■中嶋一貴が見据えるクリーンエネルギーレーシングカー

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