2月23日に始まったトヨタの2022年の第1回労使交渉で豊田章男社長は、「賃金・賞与について会社と組合の間に認識の相違はない」と異例の事実上の満額回答を表明した。
豊田章男社長は日本自動車工業会(自工会)の会長でもあり、自工会の会見で今年の重点テーマの1つとして「成長と分配」について述べている。近年の自動車産業の平均賃上げ率は約2.5%と全産業トップの水準であり、従業員だけでなく取引先や株主などに持続的に還元を行ってきていると述べた。そしてこれをさらに広げ好循環を生み出すためには成長が必要だと語る。
今のところ成長を続けている自動車業界だが、これが続けば日本経済に上向き好循環が訪れるのだろうか? 経済ジャーナリストの福田俊之氏が考察する。
文/福田俊之、写真/トヨタ、AdobeStock
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