コロナ感染の拡大の影響に加え、世界的な半導体部品不足によって、新車市場では多くの車種で生産遅れが発生しているのは周知の事実。とはいうものの、クルマの需要が減ることはなく、今や中古車市場が大盛況。
しかし、いざ中古車を買っても使い古された感が気になっている人、そして新車で買ったものの長く乗ってきて、ちょっと愛車がくたびれてしまったという人たちのために、愛車の状態を簡単にリフレッシュする方法を紹介する。
文/フォッケウルフ
写真/フォッケウルフ、Adobe stock(トップ:hakase420@AdobeStock)
■まずは劣化を見極めるポイントを把握する
ひと昔前よりも中古車のイメージはだいぶよくなっているが、依然として中古車に対して懸念を抱く人は少なくない。ほぼ均一な性能や品質が保持されている新車に対し、中古車の状態は千差万別であり、特に外装のヤレやヘタリの度合いは中古車購入を躊躇させる大きな要因のひとつといっていい。
しかし、どんなものでも長期間使用していればヤレが生じるのは当然のこと。せっかく見つけた愛車候補を、小さなキズやちょっとした劣化が目についたから諦めるのは、じつにナンセンスだ。中古車はさまざまな条件を加味すると2台と同じ物件は存在しないものなのだから、諦めるより、ヤレやヘタリの原因を理解し、購入後に回復させることを考えたほうが賢明だ。
とはいえ、あまりにもひどい状態だと自分の手で回復させることのは難しい。そこでクルマはどういう状況で、どんなダメージを負うのかを理解しておきたい。自分の手で回復できる状態にある車両を選んでおけば購入後のお手入れでなんとかなるし、少々のヤレやヘタりが些細な問題だと、納得して中古車を購入できるはずだ。
①フロントガラス
水垢と油膜がガラスの表面をくすませる
前後、左右のガラスは一見するとクリアだとしても、目に見えない鉄粉や油膜が固着している。晴れの日はいいが、雨天時は視界不良の原因になる。手で触ってみるとざらつきがある。特にリアとサイドウインドウでは顕著だ。
②ヘッドライト
表面の黄ばみは紫外線と小キズが原因
本来クリアであるはずのヘッドライト表面が黄ばんでしまうのは、細かな傷や紫外線にさらされたことが原因。また、内部の曇りはヘッドライトユニットの接合部から水分が混入している可能性が考えられる。
③ボディ
細かなキズは見る角度を変えてチェック
ボディのキズは大きなもより細かなキズが多数あるほうが、車齢より古く見えがち。細かいものになると角度によって見えにくい場合がある。日差しにかざすとわかりやすいので、チェックするなら昼間がベスト。
④樹脂パーツ
経年による白化の進行度合いを確認
SUVのフェンダーまわりに採用されている樹脂パーツは、直射日光や雨、風といった天候によって受けるダメージの蓄積によって劣化が進行する。クルマの保管状態によっても劣化度合いが異なるので日頃の扱われ方の判断材料になる。
⑤内装
ダッシュボードの手触りはどうか
内装のダッシュボードやシート表皮は、日が当たっている部分と、当たっていない部分とで劣化の進行度合いが異なる。一見、褪色していないように見えても、触ってみると表面が固くなっていることがあるので注意。
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