その車体に似つかわしくないパワーを持ち、ときにはその性能を完全に制御することが難しくすらあるクルマたち、ベビーギャング。
それは一歩間違えれば、「未完成、未成熟」「ユーザーに優しくない」といった、ネガティブな評価を与えられてしまうものなのかもしれない。しかし、その凶暴なまでのパワーをねじ伏せドライブすることもまた、クルマに乗る無限の喜び、愉しさの一つなのだ。
後編となる今回は2000年以降に登場した14台をお届けする。ドライバーの手を焼かせる暴れん坊たちの勇姿を、とくとご覧いただきたい。
※本稿は2017年のものです
文・写真:ベストカー編集部
走りの楽しさ度採点:片岡英明
初出:『ベストカー』2017年10月10日号
ダイハツ YRVターボ / 2000年
郷ひろみを起用したCMのイメージが強いが、1.3Lの直4ターボエンジンは140psを発生。パワーウェイトレシオも6.7kg/psを誇っていた。
走りの楽しさ度…★★★★☆
スズキ 初代スイフトスポーツ / 2003年
1.5LのNAエンジンは専用チューンにより115psを発生。専用サスなどベースモデルとは多くの点で異なる装備が奢られた。
走りの楽しさ度…★★★★☆
オーテック 3代目マーチ12SR / 2004年
108psを発生する専用の1.2Lチューンドエンジン搭載。専用サス、専用エキゾーストシステムなど、専用品多数。
走りの楽しさ度…★★★★★
スズキ 2代目スイフトスポーツ / 2005年
初代の1.5Lから125ps/15.1kgmを発生する1.6Lにエンジンが変更。専用設計フロアなど、多くの専用チューンが行われるのは初代同様。
走りの楽しさ度…★★★★☆
三菱 コルト ラリーアート VERSION R / 2006年
154ps/21.4kgm(MT)を発生する1.5LのMIVECターボを搭載。あわせてスポット溶接の増し打ち、Dピラー周辺の補強などで、捻り剛性は約30%上げられた。
走りの楽しさ度…★★★★★
ダイハツ ブーンX4 / 2006年
936ccの直4ターボエンジンは133ps/13.5kgmを発生。クロスレシオの5速MT、スポーツサスなどを装備した。
走りの楽しさ度…★★★★★
スズキ 3代目スイフトスポーツ / 2011年
搭載エンジンは2代目同様、1.6LのM16A型だが、出力は136ps/16.3kgmに向上。ミッションは6速MTとCVTを用意。
走りの楽しさ度…★★★★★
トヨタ ヴィッツGRMNターボ / 2013年
152ps/21.0kgm発生の1.5Lターボを搭載し、200台限定で発売された。ボディ、ブレーキも強化され、足回りも専用だ。
走りの楽しさ度…★★★★☆
日産 4代目マーチ NISMO S / 2013年
専用チューンが施された1.5Lエンジンは116ps/15.9kgmを発生。5速MTが組み合わされ、専用装備もたくさん。
走りの楽しさ度…★★★★☆
日産 2代目ノート NISMO S / 2014年
エンジンは140ps/16.6kgmを発生する1.6Lで5速MTとの組み合わせ。e-POWERベースのNISMOもある。
走りの楽しさ度…★★★★☆
マツダ 4代目デミオ 15MB / 2015年
標準モデルにはない1.5Lエンジンを搭載する競技用ベースモデル。116ps/15.1kgmを発生するそのエンジンには、6速MTが組み合わされる。
走りの楽しさ度…★★★★★
オーテック 4代目マーチボレロ A30 / 2016年
オーテック創立30周年を記念し、30台限定で販売。150ps/16.3kgmを発生する1.6Lエンジンは職人の手組み。
走りの楽しさ度…★★★★★
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