■ステップワゴンはノア&ヴォクシーよりボディが大きかった!!
一方気になるのはサイズ感。これまたノア&ヴォクシーとは方針が違っていてどちらも全幅1.7mの大台は超えたがノア&ヴォクシーが1.73mなのにステップワゴンは1.75mと微妙にデカく、全長もノアは4.7m弱と5ナンバー枠に留まってるのに対し、後者AIRが4.8m、スパーダ4.83mと大幅拡大。
この点に関しては明らかに両刃の剣で全幅以上に全長でいうと新型のAIRが10cm、スパーダが13cmも長いのは取り回し的に問題。「ボディが長すぎやしないかはいろいろなところで言われております」と蟻坂さんも認める。
■内装や走りはどうだ?
だが、ここからは興味深い。次に大切なインテリアクオリティだが蟻坂さん曰く「家具を意識した」そうでインテリアは非常に質感が高い。
スパーダe:HEVは革調マテリアルとファブリックのツートンシートを採用し、ノア&ヴォクシーのようなツヤ感ではなくマットな上質感で勝負しているし、AIRも含めてシートは全面刷新。「特に2列目を骨格から新規に起こし、サイズを拡大し、クッションを1列目とは変えている」。
ホールド性重視の1列目に対し、自由気ままな姿勢をとりがちな2列目乗員を意識し、ホールド性以上にソファのような柔らかさと上質感を持たせたのだ。
3列目も同様にシート座面を現行モデルより分厚くし、座り心地が増している。また床下収納タイプとは思えないくらいのサイズもある。
最後に走りだ。ちなみにまだ正式発売前のため試乗はできていない。新型ステップワゴンの燃費はWLTCモードで最良20.0km/Lだけに、最良23.4km/LのノアHV標準ボディに負けている。
そこを突っ込むと「その分、走り味じゃ絶対に負けてません」と蟻坂さんは豪語。
そう、燃費は良いがエンジンとモーターが不規則に回り、加速感が多少煩雑なトヨタ式ハイブリッドに対し、「ホンダe:HEV、オマエは電気自動車か?」と言いたくなるほど電動感が高い。スッキリ加速感では上回るだけに、そこの美点を新型はさらに伸ばしているようだ。
ノア&ヴォクシーのワイルド風味に対し、SWのシンプルナチュラル風味はどれだけ受け入れられるか? はたしてより透き通ったホンダ流電動加速がどれだけ気持ちいいのか? 新型ステップワゴンがノア&ヴォクシーという宿敵に勝てるかはズバリそこにかかっていると言っていい。
■新型ステップワゴンの主要諸元 ※(内はトヨタ ノアの数値)
・全長:エア 4800mm/スパーダ 4830mm(4695mm)
・全幅:1750mm(1730mm)
・全高:1840〜1855mm(1895~1925mm)
・最低地上高:145〜150mm(125~140mm)
・室内長:2845mm(2805mm)
・室内幅:1545mm(1470mm)
・室内高:1425mm(1405mm)
・ホイールベース:2890mm(2850mm)
・最小回転半径:エア&スパーダ 5.4m/スパーダ・プレミアムライン:5.7m(5.5m)
・ガソリン1.5L、直4VTECターボ:150ps/5500rpm、203Nm/1600~5000rpm
・e:HEV:2L、直4i-VTEC(145ps/6200rpm、175Nm/3500rpm)+モーター(184ps/5000~6000rpm、315Nm/0~2000rpm)
※ノアはガソリン車(2WD)が2L、直4(170ps/20.6kgm)、1.8Lハイブリッド車(2WD)は98ps/142Nm+フロントモーター(95ps/185Nm)
■新型ステップワゴンのWLTCモード燃費
●1.5Lターボ
・エア……2WD:13.9km/L 4WD :13.3km/L
・スパーダ……2WD:13.7km/L 4WD :13.1km/L
・スパーダ・プレミアムライン……2WD:13.2km/L 4WD :13.1km/L
※ノアのガソリン車(2WD)は15.0~15.1km/L
●e:HEV(2WDのみ)
・エア……2WD:20km/L
・スパーダ……2WD:19.6km/L
・スパーダ・プレミアムライン……2WD:19.5km/L
※ノアのハイブリッド車は23.0~23.4km/L
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