■日産 ブルーバード 最後のFR:6代目(1979〜83年)→最初のFF:7代目(1983〜90年)【成功】
ブルーバードは7代目でFF化された。7代目ブルーバードは最後のFRとなった6代目がブルーバードらしいスポーツ性もあり大成功したのに対し、全体的に印象の薄いモデルだった。
だが、これは駆動方式よりクルマ自体の問題で、8代目の成功などを考えると、真っ当な移行だった。
■日産 セフィーロ 最後のFR:初代(1988〜94年)→最初のFF:2代目(1994〜2000年)【成功】
初代セフィーロはR32スカイラインやC33ローレルの兄弟車だったこともありFRだった。しかし、2代目と3代目は日本ではマキシマの後継車となったこともありFF化された。セフィーロは3代目で絶版となったが、ローレルと統合しティアナとして続いたのを考えると、FF化は正しかった。
■日産 セレナ 最後のFR:初代(1991〜99年)→最初のFF:2代目(1999〜2005年)【大成功】
初代セレナは商用バンがあったこともあり、キャブオーバー型のFR車だった。このレイアウトはノアで書いたデメリットに加え前席下にエンジンが配置されるため、前席からのウォークスルーができないなどの点が乗用ミニバンには大きな弱点だったこともあり、FF化は正しかった。
■日産 エルグランド 最後のFR:2代目(2002〜10年)→最初のFF:3代目(2010年〜)【微妙】
高級ミニバンであるエルグランドは2代目モデルまでFR車だった。エルグランドは高級ミニバンということもあり、FFにはない高級なフィーリングなど、FRのメリットもけっして小さくなかったが、ノアとセレナ同様のミニバンをFRにするデメリットのほうが大きく、日産の社内事情もあるにせよFF化は正しい選択だった。
■マツダ ファミリア 最後のFR:4代目(1977〜80年)→最初のFF:5代目(1980〜85年)【大成功】
ファミリアは今になると特に印象がない4代目モデルまでFRレイアウトだった。FFに移行した5代目モデルは全体的に和製VWゴルフという仕上がりだった。
加えてFF化による車内の広さを得て、赤い3ドアハッチバックの陸サーファーのイメージやラウンジシートなどの相乗効果で、魅力あるクルマだったため大成功した。
■三菱 ランサー 最後のFR:2代目(1979〜87年)→最初のFF:3代目(1988〜91年)【成功】
ランサーは2代目モデルまでFR車だった。2代目ランサーは当時でも新しさはなかったが、ターボ車の設定もあり「AE86の兄貴分的魅力」も持っていた。競技でも活躍したことも大きい。
3代目モデルでFF化されたランサーは4代目まで存在感が薄かったが、5代目以降のランエボへの発展を考えると、FF化は必然だった。
■三菱 ギャラン 最後のFR:4代目(1980〜85年)→最初のFF:5代目(1984〜89年)【成功】
ギャランは車名にΣが付いた5代目モデル(Σとしては3代目)でFF化された。ギャランΣはFF化により広いキャビンを得たが、それ以外はパッとしなかったというのが率直なところだ。
しかし、6代目モデルがFFベースのスポーツ4WDのVR─4やクルマの魅力で大成功したのを含めると、ギャランのFF化も必然だったと言えるだろう。
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