ランエボの技術がすべて入っていることを再確認! エンスーをも唸らせた「アウトランダーPHEV試乗でわかった3つの真実」

ランエボの技術がすべて入っていることを再確認! エンスーをも唸らせた「アウトランダーPHEV試乗でわかった3つの真実」

 国内外で好調な売上を見せるアウトランダーPHEV。先代型に対して性能だけでなくデザインも良くなったとして、「電動車だから・・・」と但し書きせずにオススメできる良車として、評判が上がってきている。

 そんなアウトランダーPHEVについて、「これこそ進化したランエボの方向性」と取る向きもあるという。今回はそんな方向性について、ランエボとのつながりを含めて3点解説した!

文/渡辺敏史
写真/三菱、ベストカーWEB編集部

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■お腹を壊すほど強烈なCT系ランエボ

 そのクルマとは、2000年登場のランサーエボリューションVII。ベースとなるランサーのフルモデルチェンジに伴ってCP系からCT系へと進化したそのクルマは、以前のような増改築むき出しの不穏さも収まり、ようやく更生したのかと乗る前まではタカをくくっていました。

 が、ゆるゆるとコースに出ると、ヘアピンあたりでそれがとんでもない間違いだったことに気づきます。

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写真は2006年登場のランサーエボリューションIX MR。いわゆる「CT系」ランエボの最終型だ。強力な4G63エンジンに加え、AYC、ACDはその恩恵をシリーズ中もっとも強く感じられた

 コーナーを曲がるたびに今まで体感したことのないヨーとGのとんでもない波状攻撃に身体はグニャグニャと揺さぶられ、バックミラーを見ればあらぬ姿勢でぶっ飛んでくる後続車(後でみたら土屋圭市さんでした……)に自らの場違いぶりを省み、なんとか粗相なく試乗を終わらせるや、こみ上げる便意を抑えきれず、こっちの粗相が……と便所に直行、生まれて初めてクルマでおなかを壊すという醜態を晒してしまったわけです。

■電動化で進化するS-AYC

 熟成が進んだ左右輪制御のAYCに、前後輪制御を行ACDが加わったその動きは、それまでのクルマの常識をひっくり返すような驚きに満ちたものでした。技術で物理を操られているような感触に、当時30代の若造だった僕でさえ、時代の変遷を感じたものです。

 その後、この駆動制御技術はランサーエボリューションXでS−AWCに昇華することになるわけですが、そこにi-MIEVで培ったBEVの技術を組み合わせ、横滑り防止装置など制動系の制御と統合するかたちのS-AWCが初めて搭載されたのが初代アウトランダーPHEVだったわけです。

 そして昨冬、9年越しでフルモデルチェンジを迎えて2代目となったアウトランダーPHEVは、バッテリー容量やモーター出力が4割前後引き上げられたことに伴い、当然ながらS-AWCも完全刷新されています。

■挙動安定と楽しさの両立

 モーターならではの瞬発力の高さと精緻なアウトプットを巧く制御すると、今までにはないダイナミクスが現れる。大器の片鱗は初代でも垣間みえていましたが、新型ではその潜在能力がいよいよ引き出されたかたちです。

 BEV走行時で最長83〜87km(WLTCモード)の航続距離を確保すべく20kWhのバッテリーを積むこともあって、車重は余裕で2t超え。しかも最低地上高は200mm前後とゆったり取られていることもあって重心は高め……と、そんな体躯的不利をものともせず、アウトランダーPHEVはスラスラとワインディングを駆け回ります。

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AWCと相まって季節を選ばず快適に、そして安心感タップリのツーリングができる。GTカーとしての素質すら感じさせる

 ライントレース性は基本すこぶる正確で、ニュートラルから少しずつ駆動力をかけていけばジワッと車体を沈めて粘り込んでいくなど、挙動安定にも緻密な駆動力配分が関与しています。

 一方、アクセルを積極的に踏んでいけば後輪の駆動力と制動制御によるAYCの連携でスーッと車体をイン側に巻き込んでいくなど、ドライバーの意思に気持ちよく応える一面も持ち合わせています。

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