営業マンが見たプリウス なぜ「不人気車」から「勝手に売れる車」へ? 25年間の衝撃と新たな役割

HEV乱立でプリウスの役割は終わったのか

 現在、トヨタHPのラインナップに掲載される車種は、乗用車・ビジネスカー・軽自動車・GR・小型モビリティを合わせて53台ある。そのうちハイブリット(PHEVを含む)は、26車種だ。

 ハイブリットといえばプリウスだけだったのは、昔の話。今やカローラもクラウンもアルファードもハリアーも、センチュリーだってハイブリッドモデルになった。特別だったハイブリッドが、既に当たり前のレベルに到達している。

 世界初の量産ハイブリッド車として登場し、ハイブリッドを当たり前のレベルまで育てたプリウス。ハイブリッド車の普及という役割を終え、お役御免のようにも評されるが、筆者はまだプリウスの役割が残っていると考える。

 セダンでもハッチバックでもステーションワゴンでもない、プリウスというワンモーションスタイルで、クルマはどこまで進化できるのか。その挑戦はまだまだ終わっていないはずだ。

 歴史の長い、カローラだからクラウンだからという固定概念や縛りがないからこそ、プリウスは空力・軽量化等を極限まで煮詰めたうえで、走って楽しい、乗って嬉しいクルマにできる。もちろん世界トップレベルの燃費性能は、まだまだ向上させていってほしい。

 登場当時、究極のエコカーといわれたプリウス。プリウスの役割は、いつの時代でも究極のエコカーになることだろう。それがHEVなのかPHEVなのか、BEVなのかFCVなのかはわからない。もしかしたら、全く別の動力が採用されるのかもしれない。これを探求し、クルマという形に昇華させるのが、プリウスの至上命題だと思う。

 誕生から25年を迎える今冬、プリウスはまた新しい提案をしてくれるはずだ。これまでも、そしてこれからも、世界に誇る日本の技術の象徴、プリウスの進化は続いていく。

【画像ギャラリー】エコカーのパイオニア! プリウスの歴代モデルを写真で振り返る(18枚)画像ギャラリー

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