【おいしい数字にはウラがある!?】 信じていいの? クルマ界 景気のいい話

「三菱の米国販売は5年連続で増加、ついに10万台超えだ!」

 三菱モータースノースアメリカは2018年1月3日、2017年の米国新車販売の結果を発表。

 総販売台数は2007年以降としては初の10万台超えの10万3686台。前年比は7.7%増となった。これにより5年連続で前年実績を上回る結果に。

 販売台数の内訳は、乗用車3万5117台。SUVなどのライトトラック系は、前年比15%増の6万8569台と好調。なかでもアウトランダーは新型が3万5310台を販売し、前年比は32.8%増と、大きく売り上げを押し上げた。

[ちょっーと待ったァ!!] 数字自体はあくまで微増 エクリプスクロスが突破口になる?

 スキャンダルまみれで求心力を失った三菱自動車が元気を取り戻しつつある。回復が著しいのは北米市場だ。

 2017年は5年連続で前年実績を上回り、久しぶりに10万台超えも記録している。新鮮味がなくなった乗用車の販売は落ち込んだが、SUVなどのライトトラックが好調だったためプラスを保った。

 だが、その実数は微増にとどまっているのが不安材料。今年はブランニューのエクリプスクロスを投入する。北米で人気の高いクロスオーバーSUVだから売りやすいだろう。トータル性能も高い。が、エコに向けた次の一手が見えてこないのは心配だ。

(TEXT/片岡英明)

エクリプスクロス。三菱の切り札となるだろうか?

「テスラEV世界販売、33%増の10万台超え。記録更新です!」

 米国のテスラは1月3日、2017年の世界新車販売台数を公表した。それによると世界新車販売台数は、10万1312台で、2016年を約3万台上回る数字だ。

[ちょっーと待ったァ!!] いや、マジでほんとに大丈夫?

 EVベンチャーでまともに生き残ったのはテスラだけ。そういう意味ではイーロン・マスクの経営力はすごいと思う。株価もびっくりするほど高いし(時価総額はフォードよりデカい)。

 だけど、これからが稼ぎどき! というところで、本命モデル3の量産化につまづいちゃったのはかなりヤバイ。

 事前予約40万台以上! とかぶち上げておきながら、去年の最終四半期に納車されたのは1500台ちょっと。

 自動車メーカーは設備産業だから、工場が回らなくなるとアッというまに借金で首も回らなくなる。今年後半には、資金繰りが相当逼迫すると噂されているけど、大丈夫だろうか?

(TEXT/鈴木直也)

テスラのモデル3。最近なにかと話題が聞こえてきますね

「国内コネクテッドカー関連市場、2025年には2兆円規模に拡大か!」

 矢野経済研究所は、国内コネクテッドカー関連市場の調査を実施。それによると2020年の国内コネクテッドカー関連市場規模は1兆円規模に拡大。

 さらに2025年の同市場規模は2兆円規模となると予測した。

[ちょっーと待ったァ!!] クルマを買う側からみたとき これははたして「良いニュース」なのか?

 ADAS(先進運転支援システム)の進化や、その先の自動運転化に向けて、コネクテッドカーの市場が拡大することは間違いない。

 だけど、クルマがネットにつながるにはお金がかかる。通信ユニットや接続料金、あるいはユーザーのスマホ代。それをひっくるめての2兆円ってことですかね?

 2兆円のうち、ざっくりサーバー側半分、車載側半分で年間500万台とすると、一台あたり20万円の出費。そんなに払いますか? みなさん。

 まぁ、安全や便利はタダじゃ手に入らないにしても、けっこうな物入り。ますます若者がクルマから離れやしないか、心配でござるよ。

(TEXT/鈴木直也)

「初代コネクテッドカー」と銘打たれ登場したトヨタ クラウン

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